今日のはてブ(2016/12/29)
泥舟から水を掻き出す作業に疲れました。伊達要一です。
沈む船から逃げ出す鼠一匹
沈む船からネズミは逃げ出すといいますが船長が真っ先に逃げ出すあたりモラルというものについて色々と考えざるを得ない今日この頃です。
電通 石井社長が辞任へ 違法な長時間労働で経営責任 | NHKニュース
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どうやら単純に首を取ってお終いという話でも無くて、36協定違反隠し絡みで大規模に役員クラスも検察送致しそうな動きがあって逃げ出したというのが実態っぽいですね。
2016/12/29 08:39
本稿、昨日のはてブの続きです。
yohichidate.hatenablog.com
昨日時点では「年内で事件結了ありき」という見立てでしたが、どうやらそう単純な話でも無さそうです。
www3.nhk.or.jp
どうやら、36協定違反逃れの残業過少申告について当局――東京労働局としては相当に重く見ているようです。もちろん来年度予算やその先にある労働基準監督官の増員を睨んでのデモンストレーションという側面は否定出来ないものの、関係幹部従業員の立件で止めるつもりは無さそうです。上記リンクはNHKですが今朝の讀賣朝刊などでも追加での立件を睨んでいるというリークが出ています。
どちらかと言えば昨日の法人と関係幹部従業員の立件は年末をまたぐ関係の時間稼ぎで、年明けから恐らく1月末くらいにかけてより大きい首を取る覚悟で動いているようです。もちろん最終目標は辞任を表明した石井社長でしょう。犠牲となった従業員へのお詫び云々はあまり関係なくて辞任表明という当局への恭順を示さねばトップの首を取られるという恐怖が見て取れます。年明けからいよいよ当局との駆け引きが始まるでしょうね。どこまでなりふり構わず動くのかはあまり想定出来ない部分があるものの電通サイドを擁護するような言説がメディアに流れたとしたら、まあそういうことなんでしょう。
この後の当局の動きですけども電通を壮大な生贄にする――経営陣を含めて相当な人数の首を取る方向なのか、ほどほどにして別のターゲットに着手するのか、正直読みにくいですね。全国――というか特に東京近郊の労働基準監督署からは相当にタマは上がってきてて幾つか爆弾をぶち上げることは可能な状態だとは思いますが、何かセンセーショナルな事件が無いとぶち上げにくいものの事後規制に留まることについて忸怩たる思いがあるというジレンマは当局サイドにはあるんじゃないかと邪推したくなるわけですが。少なくとも役所の人事ローテーションを考えると今年度中にもう一発出て来るんじゃないかと思いたいところです。
ところで、立件された幹部従業員の名前が出てこないのはなんでなんでしょうね? 事件の性質を考えれば要するに人殺しでしょう。メディアには営業的な遠慮はあるにせよ、跳ねっ返りのトップ屋あたりが嗅ぎつけてメディアスクラムをかけてもおかしくないと思うんですが。
今日のはてブ(2016/12/28)
今年も暮れゆく今日この頃ですが色々と意欲が湧きません。伊達要一です。
期日ありきの検察送致
労働基準法自体、所詮はどうあがいてもマックスで6ヶ月の懲役で執行猶予のつく程度の罰則だとはいえ、報道陣のカメラの砲列を前に猿回し*1をするとか年末年始を小菅にぶち込むとかそこまではやると期待していたんですが拍子抜けですね。今日は官庁御用納めということで基本的にはお役所関係の年内最終営業日です。恐らく東京労働局の専従班は今日が本件のタイムリミットと厳命されていたんでしょう。というか本件での立ち入り自体がある意味重要で予算編成に対するPR活動という意味合いがある以上、今年中に検察送致まで持っていって通常国会での審議を円滑にするというのが至上命題だったということが邪推されてなりません。
電通と幹部を書類送検 違法な長時間労働させた疑い | NHKニュース幹部と書いてあるってことは最低でも部長職以上なんでしょうかね。官庁御用納めの日にぶつけてきたのはまともな正月を迎えさせないというポーズでしょうか。
2016/12/28 13:46
本件の悪質性はもちろん犠牲者が出たという点は痛恨の極みなんですけども、36協定*2についての違反に加えて、協定違反隠しを目的としたタイムカードの実質的改竄という点で役所としては悪質性が高いと見ているんでしょう。まあ、実際のところタイムカードの実質的改竄については36協定を提出している企業において相当に横行しているでしょうから、一旦前例を作って年明けから来年度にかけて同様の案件で今度は労働基準監督署レベルでも動いてくるんじゃないかと想像されます。
yohichidate.hatenablog.com
過去書いた記事では冒頭述べた猿回しくらいはやるのかと思っていたわけですが検察送致で収めたあたりこれ以上ネタが出てこなかったんでしょう。出てくればとりあえず年末に猿回しをして時間を稼いで、年明けからさらに大きな案件に取り組む可能性もあったと思うわけですが、恐らく本件自体はこのまま裁判をやって終了というところでしょう。電通なんか恐らく仕事納めなんて関係ないんだろうけど、この日にぶつけてきたのははてブにも書いた通り官庁としてのポーズですね。経営者に安穏と正月を迎えさせないというメッセージです。気の毒なのはバックオフィス部隊の一般社員で恐らくは正月返上で裁判対策ということになるでしょう。
それにしても立件する相手が直属の上司と企業ということなんですが幹部社員というNHKの記述を信用するならば部長職以上なんでしょうか。労働局としては人事の関係役員くらいまで立件したかったんだろうけども、恐らくそこまでは時間的に不可能だったんでしょう。ある程度絵図が書けていれば先に述べていたような時間稼ぎをやってくるんじゃないかと思ったんですが個別の現場という電通側のストーリーに乗らざるを得なかったということなんでしょうね。管理監督責任自体は法人全体でかけざるをえなかったと。
(2016/12/28 23:31 追記)
本日の記者会見で1月での石井社長の辞任(代表取締役は3月の株主総会まで継続)が出ましたね。
www.bloomberg.co.jp
これであとは本件で立件された幹部社員について罰金刑か執行猶予つきの懲役刑かが出てお終いというところでしょう。
今日の羽田空港(第1ターミナル展望デッキ)(2016/12/03)
第2ターミナルに引き続いて第1ターミナル展望デッキでも撮影してみました。
yohichidate.hatenablog.com
こちらは一般的に午前順光ということで殆ど使ったことが無かったのですが、夕方近くになったというのと曇り気味の天気が幸いして中々いい感じに撮れました。ATIS*1等を聞いた上で空港の運用を確認してからにはなりますが、こちらでの撮影も今後考えた方が良いですね。
この日はR/W34Lのランディングしか撮れませんでしたが、運用によってはR/W34LやR/W16Rからのデパーチャーもあるでしょうし天気に依っては富士山をバックにも出来るようです。ただ、視程が良いときに限られるわけで基本的には午前中――というか朝の早い段階に勝負をかけるしか無いのかもしれません。展望デッキのオープンが6時半からなので夜明け前に乗り込んで朝イチからスタートするような感じでしょうか。
ちなみに第1ターミナル展望デッキの環境ですが、通常の展望デッキの上にさらにもう1段展望デッキが設置されています。低い方の展望デッキは今回使わず高い方の展望デッキから撮影しましたが、ランディングを撮るのなら低い方を使っても面白いかもしれませんね。近いうちに試してみたいところです。
日本航空 JA8988(Boeing 767-346)
R/W34Lへのランディング寸前となったJA8988
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F5.6 | 1/250 | 109.3mm*2 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
6900 | +3 | +0.70 | +100 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
-15 | -25 | +32 | +42 |
夕方ということもあり実際はかなり薄暗い感じでした。ピンボケを恐れてレンズを絞ったのが悪い方向に出てしまっています。結果的に背景側にピントを取ってしまっているような感じです。
露光量自体かなり持ち上げてコントラストをマックスまで引き上げてますけど、それでも眠たいカットになってしまってますね。
全日本空輸 JA732A(Boeing 777-381ER)
JA732AがR/W34Lに設置した瞬間
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F5.6 | 1/250 | 109.3mm*3 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
7600 | +12 | +0.70 | +68 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | +19 | -16 | +74 |
こちらは比較的大型のB777-300ERということもあり、かなり迫力のあるカットになりました。それでも絞ったせいか背景の工業地帯にピンがあっているような雰囲気が強く今ひとつインパクトが無い感じです。
露光量を持ち上げてコントラストを引き上げるのは先程と同様です。カットが眠たいのも同様というのが悲しいところですが。
ソラシド エア JA808X(Boeing 737-81D)
JA808X、R/W34Lへのランディング直前のシーン
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/500 | 109.3mm*4 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
7250 | +11 | +0.70 | +100 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
-66 | +8 | +18 | +33 |
ランディングに成功しタイヤからスモークを出すJA808X
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/500 | 109.3mm*5 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
7500 | +12 | +0.70 | +83 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
-33 | +18 | -8 | +93 |
ここからさらに薄暗くなってきたこともあり思い切って開放絞りにしています。
ランディング直前のカットはやはり眠たい感じですが、ランディングの瞬間のカットはそれなりに見られるものになったかと思います。
個人的に航空機はテイクオフからデパーチャーの間とランディングのシーンが好きですね。アプローチやデパーチャーをまともに撮るのが難しいからというのもありますが。
特にランディングは接地した瞬間タイヤスモークを出している一瞬が一番良いですね。
全日本空輸 JA76AN(Boeing 737-881)
ランディングに向かうJA76AN
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/500 | 109.3mm*6 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
8100 | +14 | +0.30 | +100 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | 0 | +39 | +34 |
JA76ANのランディングの瞬間
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/500 | 109.3mm*7 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
8000 | +15 | +0.30 | +53 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | +42 | -9 | +51 |
先程のソラシド エアに引き続き開放絞りで撮影しています。薄暗くなってきているので露光量も少し補正しています。
1枚めは今ひとつピントが甘いところをコントラストで補正をかけて無理やり使っている感じです。開放絞りはピント合わせが難しいですね……
2枚めの方はピントはまあまあなんですがタイミングが今ひとつでした。もう少し早くシャッターを切っていればもっと派手にタイヤスモークが出ていたんですが……
日本航空 JA306J(Boeing 737-846)
JA306J、ランディング一秒前
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/400 | 109.3mm*8 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
10250 | +20 | +0.30 | +66 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | +26 | -17 | +35 |
キャプションの通りランディングの1秒前といった感じのカットです。
こういうとき連写で信用出来るカメラ*9であればきっちりピントを合わせてランディングの瞬間を捉えられるんですが、手持ち機材ではそこらへんは望み薄ですね。
日航機の場合塗装の関係もあって非常に眠い画になりやすいのでコントラストをがっつり上げてます。薄暗いので露光量を補正しているのも先程までと同じです。
またここから夕暮れ時というのを補正するために色温度を極端に高い温度にしています。実際はここまで紅い感じでも無かったような気もしますが……
ソラシド エア JA808X(Boeing 737-86N)
アプローチからランディングに切り替わるJA808X
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/400 | 109.3mm*10 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
9000 | +18 | +0.30 | +100 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | -29 | +38 | 0 |
JA808X、ランディング一秒前
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/400 | 109.3mm*11 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
9600 | +28 | +0.30 | +100 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | 0 | -12 | +99 |
先程の日航機と同様タイミングが微妙なことになってしまったカットです。
ソラシド エアも塗装の関係上、日航機同様に眠た目に出る傾向があるように感じます。
さらに両方とも多少ピントが微妙だったこともありコントラストをマックスまで補正しています。色温度を極端に高めているのも同じですね。
全日本空輸 JA8674(Boeing 767-381)
瞬きする間にランディングのタイミング
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/250 | 109.3mm*12 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
11000 | +25 | +0.70 | +62 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | +9 | -23 | +44 |
カメラマンのウデの悪さを露呈しているようで恥ずかしいですね。ランディングの手前のカットが続きます。
全日空機は比較的ピントが合わせやすい塗装でピントもそこそこ合っていましたが、よりくっきりとさせるためにコントラストを持ち上げてます。また色温度も極端に高くしてますね。
スコーンと晴れた大空へデパーチャーしていく全日空機を一度撮ってみたいものです。
スカイマーク JA737T(Boeing 737-8Q8)
JA737T、ジャストランディング
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/250 | 109.3mm*13 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
10000 | +24 | 0 | +51 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
-28 | +12 | +39 | +38 |
今回の1タミでのベストショットだと思っています。
ピントもそこそこでしたが、何しろ胴体部分の塗装が日航機やソラシド エア同様殆ど白なのでコントラストは持ち上げてます。
手持ち機材で最大限寄ってこの画角なんですが、欲を言えば多少画面からはみ出してもいいからもう少し寄りたいですね。Boeing 737-800自体小型の機材なので正直500mmでも望遠が不足しているように感じてしまいます。
全日本空輸 JA817A(Boeing 787-881)
ドリームライナー、アプローチ
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F2.8 | 1/250 | 109.3mm*14 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
8900 | +20 | +0.3 | +47 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
+21 | -12 | -5 | +100 |
最後はBoeing 787-8で締めてみました。
コントラストの補正を控えめにしたせいか、多少画が眠く背景にピントが合っている感が否めませんね。
使用機材等について
テレコンが増えているので以前記載したものを修正してみました。
- カメラ:STYLUS 1s
- 昨年購入したコンパクトデジタルカメラです。フルサイズ換算で300mmでF2.8通しというかなり尖った特徴を持つカメラなんですが、残念ながら現在ディスコンになっています。ヘタなレンズ交換式カメラとキットレンズの組み合わせよりは良いカメラだと思うんですがね…… 先日テレコンとワイコンをゲットしました。最大でフルサイズ換算510mmまで寄れるようになり一層パワーアップしています。特にデパーチャーを撮るときに物凄く威力を発揮しますね。ただ、上でも書いた通り機材・シチュエーションによってはもう少し望遠が欲しい…… と思ってしまう局面もしばしば出てきます。まあ、そこらへんはAPS-Cサイズの一眼レフカメラあたりを検討していかないといけないと思いますが……
- 受信機:IC-R5
- こちらもすでにディスコンです。現行機はIC-R6になります。事前に周波数を突っ込んでPチャンイヤホンで聞き続けるなら特に困ることはないですね。かれこれ10年以上使っていますけど未だに不調なところが無い堅牢な受信機です。鉄道無線の受信をする場合には、空線信号キャンセラーがJR系にしか対応していないという弱点があるんですがエアバンドで使うなら現役で使える1台です。あと電池の保ちが悪いというのがかなり問題ですが、予備電池を持ち歩けば特に困ることは無いです。単三電池2本だからそれほど場所ふさぎにもならないですし。現行機のIC-R6はIC-R5の弱点を補うような感じになっています。2波を同時に受信することを目的に買い足してもいいかなと思っていたりします。ちなみに買うなら秋葉原などにある無線機器専門店で受信改造をしたものを購入することをオススメします。
- 撮影スポットガイド:全国航空ウォッチングガイド 最新改訂版(イカロス出版)
- こちらもド定番です。前回出版されたのが2013年で情報がだいぶ古くなっていたところ、今年の7月になって改訂版が発売されました。地図がわかりにくかったり、作例が全て無いこともあったりするんですが航空機の写真を撮るなら必須の1冊だと思います。特に地方空港で土地勘が無い場合にはかなり役に立つはずです。
今日の羽田空港(第2ターミナル展望デッキ)(2016/12/03)
先日やらかした調布飛行場に続いて羽田空港でもやってしまいます。
yohichidate.hatenablog.com
羽田空港って展望デッキでの撮影はそれほどハードルが高くないし過密空港だけあって撮影チャンスは頻繁にあるんだけど、良い写真を撮ろうと思うと格段にハードルが上がるんですよね。トラフィックが少ないためチャンスは少ないものの比較的お手軽に迫力あるカットが撮れる調布飛行場とある意味対称的かもしれません。
で、羽田空港の第2ターミナル展望デッキです。非常に使いやすい撮影スポットなんですが、基本的にR/W34Rのランディングとテイクオフ/デパーチャーがメインになります。レンズによってはR/W05絡みのカットも撮れるらしいですが、相応の機材無しでは正直厳しいと思います。また、ランディングやテイクオフであればデッキ北側、デパーチャーは南側の方が撮りやすい印象です。デパーチャーに関しては北側でも撮れなくは無いと思いますがタイミングが非常にシビアですね。あと、基本的に滑走路の真横なので角度をつけたカットは難しいです。
撮影した2016/12/03ですが、雲が多いこともあって正直色味としては面白く無い感じでした。スコーンと晴れてくれた方が航空機が映えるんですがなんとなく薄暗い感じがして今ひとつでしたね。さらに無精こいてデッキ北側からランディングとテイクオフ/デパーチャーを撮ろうとして使えるカットが正直乏しいというアレな状況に陥ってしまいました。
今回からAdobe LightroomでRAW現像をかけてます。F値やシャッタースピードの諸元は参考程度と思っていただければと思います。
全日本空輸 JA8969(Boeing 777-281)
JA8969がR/W34Rにランディングした瞬間
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F6.3 | 1/320 | 109.3mm*1 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
6050 | +12 | +0.30 | +55 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
-76 | +4 | +25 | -40 |
ちょうどタイヤがランウェイに接地してタイヤからスモークが出る瞬間を切り取れました。ランディングは接地するギリギリよりもこの瞬間が一番好きですね。ランディングの緊張感のピークがこのタイミングなので。
全日空機はカラーリングが青・白・灰とくっきりしているのでコントラストをキツめにしすぎるとカリカリした絵面になってしまうんですが、これはちょうどいい感じになってますでしょうか。曇りで光量が微妙だったので露光量を少し上げています。
全般的にランディングは歩留まりが悪かったですね。良いタイミングでシャッターが切れず中途半端な感じになるものもあれば、タイミングこそ良いもののピントがイマイチのカットもありと、公開できるようなものは少なくとも第2ターミナルからではこの1枚だけでした。
日本航空 JA8975(Boeing 767-346)
JA8975のデパーチャーシーン
撮影諸元
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F5.6 | 1/500 | 96.4mm*2 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
6200 | +12 | +0.70 | +89 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | -31 | +21 | +100 |
北側から撮った割にはそこそこの出来映えの1枚です。
惜しむらくは天気ですね。これがスコーンと晴れた日だったら白色塗装に鶴丸の日航機と良いコントラストが出せたんですが。露光量を上げてもちょっと暗い感じが否めません。
撮影時点ではかなり眠い感じだったのでかなりコントラストを上げています。
また、ギア部分がかなり黒潰れ気味だったのでシャドウをマックスまで持ち上げてなんとか…… という感じですね。
日本航空 JA612J(767-346/ER)
R/W34RからテイクオフしたJA612J
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F6.3 | 1/400 | 109.3mm*3 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
6300 | +7 | -0.3 | +81 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | +28 | 0 | +71 |
北側からのテイクオフはかなりタイミングがシビアなんですが、これはかなり良いカットだと思っています。
天気の関係もあって、日航機の塗装だと眠い感じになりがちなのでこちらもコントラストを高めにしています。一方露光量に関しては少し明るいタイミングだったので少し下げて補正しています。
こちらも先程のJA8975同様にシャドウを持ち上げて黒潰れを回避しています。
AIR DO JA98AD(Boeing 767-33A/ER)
東京のビル群をバックにしたJA98ADのデパーチャー
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F6.3 | 1/320 | 109.3mm*4 |
色表現
色温度 | 色かぶり補正 | 露光量 | コントラスト |
---|---|---|---|
6500 | +8 | -0.3 | +85 |
ハイライト | ライト | ダーク | シャドウ |
---|---|---|---|
0 | -26 | +65 | +92 |
北海道民御用達のAIR DOです。これはかなり奇跡的なタイミングでビル群を背景にデパーチャーが撮れました。かなりラッキーだったといえますね。
JA612J同様少し明るかったので露光量を落としてます。また眠いところはコントラストを上げて対応。ギア周りの黒潰れ対策でシャドウを持ち上げるのも同様です。
使用機材等について
テレコンが増えているので以前記載したものを修正してみました。
- カメラ:STYLUS 1s
- 昨年購入したコンパクトデジタルカメラです。フルサイズ換算で300mmでF2.8通しというかなり尖った特徴を持つカメラなんですが、残念ながら現在ディスコンになっています。ヘタなレンズ交換式カメラとキットレンズの組み合わせよりは良いカメラだと思うんですがね…… 先日テレコンとワイコンをゲットしました。最大でフルサイズ換算510mmまで寄れるようになり一層パワーアップしています。特にデパーチャーを撮るときに物凄く威力を発揮しますね。ただ、上でも書いた通り機材・シチュエーションによってはもう少し望遠が欲しい…… と思ってしまう局面もしばしば出てきます。まあ、そこらへんはAPS-Cサイズの一眼レフカメラあたりを検討していかないといけないと思いますが……
- 受信機:IC-R5
- こちらもすでにディスコンです。現行機はIC-R6になります。事前に周波数を突っ込んでPチャンイヤホンで聞き続けるなら特に困ることはないですね。かれこれ10年以上使っていますけど未だに不調なところが無い堅牢な受信機です。鉄道無線の受信をする場合には、空線信号キャンセラーがJR系にしか対応していないという弱点があるんですがエアバンドで使うなら現役で使える1台です。あと電池の保ちが悪いというのがかなり問題ですが、予備電池を持ち歩けば特に困ることは無いです。単三電池2本だからそれほど場所ふさぎにもならないですし。現行機のIC-R6はIC-R5の弱点を補うような感じになっています。2波を同時に受信することを目的に買い足してもいいかなと思っていたりします。ちなみに買うなら秋葉原などにある無線機器専門店で受信改造をしたものを購入することをオススメします。
- 撮影スポットガイド:全国航空ウォッチングガイド 最新改訂版(イカロス出版)
- こちらもド定番です。前回出版されたのが2013年で情報がだいぶ古くなっていたところ、今年の7月になって改訂版が発売されました。地図がわかりにくかったり、作例が全て無いこともあったりするんですが航空機の写真を撮るなら必須の1冊だと思います。特に地方空港で土地勘が無い場合にはかなり役に立つはずです。
今日の調布飛行場(2016/11/13)(2016/11/15、2016/11/24、2016/11/26、2016/12/15追記あり)
一昨日こんな記事をアップロードしました。
yohichidate.hatenablog.com
自分でこんなものを作った以上は活用せねばということで、久々にRJTFこと調布飛行場へ行ってきました。
起床が7:30前と遅くなって、朝一番の便をスルーせねばならないことに多少絶望しつつ身支度や機材準備をしていたところ、サブで持ち歩いている(予定)のCF-RZ4がブルー・スクリーンを吐いてどうにもならない事態に。
最終的にCF-RZ4の復旧は諦めて最低限の機材(カメラ・受信機・周波数帳)だけ持って出発しました*1。
以下、本日の収穫をば。
なお、一部の例外を除いてタキシングやスポット駐機中の機材写真はオミットしました。たぶんウェブ上にも山ほどあるでしょうし、せっかくだから良いカットだけ残したいので。
2016/11/24追記:自分用の撮影ポイントメモとして、Googleマップの埋め込みをしてみました。だいたいの位置関係を把握する一助になればと思います。
2016/11/26追記:撮影ポイントをGoogleマイマップでよりわかりやすくしてみました。
新中央航空 JA31CA(Fairchild Dornier 228-212)
R/W35から離陸する新中央航空JA31CAを撮影。
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F5.6 | 1/1000 | 64.3mm*2 |
R/W17近くの都立武蔵野の森公園にあるふるさとの丘撮影ポイントに構えたカット。
ちょうどR/W17の斜め後ろくらいとなり、撮影しやすいかと思います。R/W17絡みのカットはすべてここのポイントを使っています。
新中央航空 JA32CA(Fairchild Dornier 228-212)
R/W17への着陸体制に入る新中央航空JA32CA。
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F5.6 | 1/800 | 64.3mm*3 |
こちらも上記と同じくR/W17付近にて撮影。このポイントからであればフルサイズ換算で焦点距離300mmのレンズでかなり良いテイクオフやアプローチ写真が撮れる感じです。日中であれば必ずしも明るいレンズ必須というものでも無いのも有難いところですね。
この写真に限った話じゃないのですが今の機材だとやや眠たいピントになりやすい傾向があって、場合によってはもう少し絞った上でシャッタースピードを落としてもいいかもしれません。
東京航空 JA3973(Cessna 172P Skyhawk)
R/W35からの離陸を終えて上昇を開始している東京航空JA3973。
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F5.6 | 1/1000 | 64.3mm*4 |
同じくR/W17近くにて撮影。上記2枚に輪をかけてピントが眠たいのが惜しまれるところです。
マイマップでも書きましたが、ジェネラル・アビエーションなんかだと300mmだと少し厳しい感じです。
新中央航空 JA33CA(Fairchild Dornier 228-212)
R/W17から離陸し、ギアアップを終えた新中央航空JA33CAを見上げて撮った1枚。
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F4.0 | 1/1250 | 64.3mm*5 |
R/W35からそのまま延長線を伸ばした先の小高い丘をポイントに撮影したカットです。我ながら面白い構図だと思うけど、ピントが眠いのが非常に残念です。
Googleマップだと多少わかりにくいんですが、市民西町サッカー場の西脇にある小高い地点を使いました。
ここの場合は滑走路との位置関係から見上げるようなカットが中心になるかと思います。
「全国空港ウォッチングガイド 最新改訂版」によれば午前のみ順光とのことで、午後はまたポイントを変える必要があると思われます。
(2016/12/15追記)
この写真をPhotoshop(というかCameraRaw)で現像し直してみました。
若干印象が変わると思いますがどうでしょう。
国土交通省国土地理院 JA315G(Cessna 208B Grand Caravan)
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F4.0 | 1/1000 | 64.3mm*6 |
F値 | シャッタースピード | 焦点距離 |
---|---|---|
F4.0 | 1/1250 | 64.3mm*7 |
R/W35付近のフェンスからバリアングル液晶を使って無理やり撮影。
こいつに関しては結構珍しいブツなので例外的にタキシング中のカットを拾い出しました。現像時点ではかなり傾いていたので、現像後Paint.netで補正してトリミングを実施しています。
2016/11/15 追記 使用機材等について
こちらの記事で書いた内容をそのまま抜粋です。
yohichidate.hatenablog.com
- カメラ:STYLUS 1s
- 受信機:IC-R5
- こちらもすでにディスコンです。現行機はIC-R6になります。事前に周波数を突っ込んでPチャンイヤホンで聞き続けるなら特に困ることはないですね。かれこれ10年以上使っていますけど未だに不調なところが無い堅牢な受信機です。鉄道無線の受信をする場合には、空線信号キャンセラーがJR系にしか対応していないという弱点があるんですがエアバンドで使うなら現役で使える1台です。あと電池の保ちが悪いというのがかなり問題ですが、予備電池を持ち歩けば特に困ることは無いです。単三電池2本だからそれほど場所ふさぎにもならないですし。現行機のIC-R6はIC-R5の弱点を補うような感じになっています。2波を同時に受信することを目的に買い足してもいいかなと思っていたりします。ちなみに買うなら秋葉原などにある無線機器専門店で受信改造をしたものを購入することをオススメします。
- 撮影スポットガイド:全国航空ウォッチングガイド 最新改訂版(イカロス出版)
- こちらもド定番です。前回出版されたのが2013年で情報がだいぶ古くなっていたところ、今年の7月になって改訂版が発売されました。地図がわかりにくかったり、作例が全て無いこともあったりするんですが航空機の写真を撮るなら必須の1冊だと思います。特に地方空港で土地勘が無い場合にはかなり役に立つはずです。