伊達要一@とうきょうDD954の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

今日のはてブ(2016/12/29)

泥舟から水を掻き出す作業に疲れました。伊達要一です。
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沈む船から逃げ出す鼠一匹

沈む船からネズミは逃げ出すといいますが船長が真っ先に逃げ出すあたりモラルというものについて色々と考えざるを得ない今日この頃です。

電通 石井社長が辞任へ 違法な長時間労働で経営責任 | NHKニュース

どうやら単純に首を取ってお終いという話でも無くて、36協定違反隠し絡みで大規模に役員クラスも検察送致しそうな動きがあって逃げ出したというのが実態っぽいですね。

2016/12/29 08:39

本稿、昨日のはてブの続きです。
yohichidate.hatenablog.com

昨日時点では「年内で事件結了ありき」という見立てでしたが、どうやらそう単純な話でも無さそうです。
www3.nhk.or.jp
どうやら、36協定違反逃れの残業過少申告について当局――東京労働局としては相当に重く見ているようです。もちろん来年度予算やその先にある労働基準監督官の増員を睨んでのデモンストレーションという側面は否定出来ないものの、関係幹部従業員の立件で止めるつもりは無さそうです。上記リンクはNHKですが今朝の讀賣朝刊などでも追加での立件を睨んでいるというリークが出ています。

どちらかと言えば昨日の法人と関係幹部従業員の立件は年末をまたぐ関係の時間稼ぎで、年明けから恐らく1月末くらいにかけてより大きい首を取る覚悟で動いているようです。もちろん最終目標は辞任を表明した石井社長でしょう。犠牲となった従業員へのお詫び云々はあまり関係なくて辞任表明という当局への恭順を示さねばトップの首を取られるという恐怖が見て取れます。年明けからいよいよ当局との駆け引きが始まるでしょうね。どこまでなりふり構わず動くのかはあまり想定出来ない部分があるものの電通サイドを擁護するような言説がメディアに流れたとしたら、まあそういうことなんでしょう。

この後の当局の動きですけども電通を壮大な生贄にする――経営陣を含めて相当な人数の首を取る方向なのか、ほどほどにして別のターゲットに着手するのか、正直読みにくいですね。全国――というか特に東京近郊の労働基準監督署からは相当にタマは上がってきてて幾つか爆弾をぶち上げることは可能な状態だとは思いますが、何かセンセーショナルな事件が無いとぶち上げにくいものの事後規制に留まることについて忸怩たる思いがあるというジレンマは当局サイドにはあるんじゃないかと邪推したくなるわけですが。少なくとも役所の人事ローテーションを考えると今年度中にもう一発出て来るんじゃないかと思いたいところです。

ところで、立件された幹部従業員の名前が出てこないのはなんでなんでしょうね? 事件の性質を考えれば要するに人殺しでしょう。メディアには営業的な遠慮はあるにせよ、跳ねっ返りのトップ屋あたりが嗅ぎつけてメディアスクラムをかけてもおかしくないと思うんですが。