伊達要一@とうきょうDD954の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

2013-01-01から1年間の記事一覧

その理由は「めどい」

※北海道の陸自は遊休資産北海道の陸自部隊が戦力配置の観点において過大なのは仰るとおりで、北海道を戦場とする可能性が高い仮想敵であるロシアの渡洋侵攻能力を考えるともっとスリム化して西方へシフトすべきではあります。 ただ、実際問題西方へシフトす…

生きた廃墟の使い道

※日米オスプレイ訓練、ピエリ守山で実施(虚構新聞)これ自体虚構新聞のネタなんだけども、あながち悪く無いアイデアなんですよね。 オスプレイ云々は冗談にしても(や、まあでもヘリで展開する代替としてはありなのか)モール部分を活かした訓練なんかも悪…

後は野となれ山となれ

※元切込隊長のやまもとさん フジテレビとくダネ!で猪瀬都知事に切込む有志の書き起こしが欲しいところなんですが速報的に。 リンク先では隊長にしては突っ込みが足りないという指摘があるんですけど、私は「五輪後のことは考えない」という発言を引き出した…

三等管理職を生み出す拙劣なマネジメント

※なぜ高学歴のクラッシャー上司が評価されるのか? 20代“うつ”社員の量産ラインと化した職場の混迷先日取り上げた「三等管理職」がらみの記事の続きです。 結局、パッと見こういう「三等管理職」ってのは見栄えがいいわけです。業績の面でも上からのウケとい…

弱い者達が夕暮れ、さらに弱い者をたたく

※生活保護費は3兆円で公務員人件費は30兆円な件について 裃を着た盗人たち大概この手の公務員バッシャーというのは一定層居て、火に油を注ぐような報道がされたりするから大変にタチが悪いんだけどもとてつもなく頭の悪い議論でしかない。 そもそも公務員…

経営戦略の教科書(遠藤功/光文社新書)

経営戦略というジャンルはとかく「ハウツー」ものに堕してしまうものだ。とくに酷いのは自己啓発ものと悪魔合体してしまったもの。手段が目的となって、何の役にも立たないどころか読者に悪影響を与えるという意味で害にしかならないと言っていいだろう。 か…

ドキュメント 戦争広告代理店(高木徹/講談社文庫)

「国際的なプレゼンスを高める目的で、日本ももっとカネを使うべきだ」という意見がある。曰く「クール・ジャパン」だとかそんなのもこういったことの一環である、などと。ある種ご説ごもっともではあるのだけども、ぼく自身は素直に頷けないところがある。 …

中等教育は贅沢品?

※県立高のタブレット端末 生徒負担は5万円まずもってこんなニュースが出回る時点で、ベンダーに足元見られて5万プラス補助金を食いつぶされる入札が相次ぐに決まってるじゃないの。 しかし教材に5万ですか。3年間使うとはいえちょっとどころじゃない負担…

三等管理職が組織を壊す

※20代を“うつ”にし続ける女性マネジャーの病理 若手上司が心酔する「部下を破壊するマネジメント」これはかなり実感として理解できますね。プレーヤーとしての能力が大して無い上に本質的に「マネジメント」ということを理解していない(ドラッカーを読んで…

「社員さん」という階級

※“会社の自殺”が進むこの国の愚行とANA正社員化の英断客室乗務員は本質的には保安要員でもあるわけで、英断というよりも至極真っ当な経営判断だというより他無いですわな。 しかし、本文にもありますけどこの「社員さん」という呼称が定着している現状って異…

強い権力を求める中国人

※中国人の本音は「権力者に君臨してほしい」? はたして政治改革の日は来るのか本文で述べられている話はタイトルと乖離していて若干アレなんですが、歴史的に見ると確かにわからんでもないんですよね。 中原を強い権力が支配しているとき、それが暴君であっ…

イギリス帝国の歴史(秋田茂/中公新書)

ヴィクトリア朝ロンドンと言えばイギリスの「黄金時代」である。この呼び方は知らなくてもシャーロック・ホームズの活躍した時代と言えばピンと来るかもしれない。TRPG好きでいえば、クトゥルフ神話TRPGでもこの時代をテーマにした「クトゥルフ・バ…

【告知】2013/05/26博霊神社例大祭関係(追記あり)

こんな書評やら雑記やらやる傍ら、ちょこっと同人活動に関わっていたりするわけでございまして、こんなヘンテコな本のお手伝い(査読、校正作業)をやっております。http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=35463535東方キャラを使っ…

万年筆のこと(人生、この憂鬱なるもの)

人生における憂鬱なことに、文をしたためるということがある。別に恋文のようなロマンティックなものではなく、純粋にビジネスについての手紙であったり、さしたる用もないけれどお礼方々記す手紙であったり、酷く憂鬱な気分に陥る。 何しろ悪筆である。他人…

ガッデム(新谷かおる/MF文庫)

モータースポーツというのはいつの間にか日本ではかなりマイナーなものとなってしまった。F1は地上波での放送が無くなってCSに移行しちゃったし、SuperGTもそれなりに人気はあるものの、どうしてもコアな連中だけに支持されている感がある。それに、日本…

アフリカ・レポート(松本仁一/岩波新書)

難しいことを簡単に、そして単純に説明するということはとても重要なことだ。難しいことを難しく説明するのは知識さえあればだれだってできる。それを単純に解きほぐし説明することが知性であり、専門家のつとめだとぼくは確信している。だが、これには物事…

駅前の歩き方(森田信吾/モーニングKC)

B級グルメブームである。ちょっと田舎に行くと町おこしとやらで、よくわけのわからない食べ物が売り出されている。それどころか最近ではそんなメニューを集めたイベントが開催されて、またそこに人がわんさか集まるなんてことになっていたりする。最近では…

砂の薔薇(新谷かおる/白泉社文庫)

PMC(Private Military Company)というものがある。簡単に言ってしまえば傭兵とかの派遣会社のようなものだ。ずいぶんと昔からこれに類するものが存在していたが、最近イラク戦争とかの関係で注目されるようになってきた。もちろんこの注目は基本的には…

マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男(マイケル・ルイス、中山宥訳/ランダムハウス講談社)

大沼という野球選手が居た。典型的な二軍以上一軍未満の選手で、ピンチの場面で登板した日にはご丁寧に塁に居る選手を生還させてそれからそこそこのピッチングをするという、まさに防御率詐欺のような選手だ。よほどの野球ファンでもなければ一山幾らの野球…

神様のカルテ2(夏川草介/小学館文庫)

その昔、ナイター中継がお茶の間の団欒の中心にあった時代があった。当然というか巨人阪神戦(いや、別に巨人大洋戦でもいいが)を父親がビール片手に眺めている光景というのは、所謂「懐かしい光景」としての昭和像としてよく映し出されてきた。 いつのころ…

神様のカルテ(夏川草介/小学館文庫)

一般文芸に対して書評を書くのは若干躊躇するものがある。ぼく自身それほどそういったものを読んでいるわけではないし、そもそも一般文芸でかなりの数を占めるミステリの類にあまり親和性が無いこともあって、そちらの知識があまりないからだ。第一、これら…

現代アフリカの紛争と国家(武内進一/明石書店)

アフリカの紛争というとどういったものを想像するだろうか? たとえばルワンダのジェノサイドもその一つだし、最近起きた(起きている)イスラム過激派のテロリズムもその一つと言える。もっと細かいものを取り上げるとキリが無いほどだ。 ぼくの持つイメー…

Papa told me(榛野なな恵/YYコミックス)

「日常系」という言葉がマンガ評論の中で用いられて久しい。その嚆矢としては「あずまんが大王」だったり最近で言えば「ゆるゆり」なんかがそうだ。例示する作品が偏っている気がするが、まあ気にしないでおこう。 ただ「日常系」というタームが用いられる前…

ブレーメンⅡ(川原泉/白泉社文庫)

川原泉というと短編に定評のある作家という印象がある。というか、長編を書ききる体力があんまりないという表現の方が適切だろうか。実際、メイプル戦記も休載を連発していたし、続き物のエッセイ漫画である「小人たちが騒ぐので」も最後の方はボロボロだっ…

靴ずれ戦線 魔女ワーシェンカの戦争(速水螺旋人/Ryu Comics Special)

独ソ戦というと日本においてはドイツ側からの話が多くなっている印象がある。そりゃあ、ソ連側の話題となるとどうしても玄人好みになってしまうし、多士済々のドイツ側を取り上げた方が商売的にもいいわけでわからんでもないが、ソ連萌えの偏ったひとたちか…

妖怪Walker(角川書店/村上健司)

「東方Project」というシューティングゲームをご存じだろうか? ZUNこと太田順也氏率いる「上海アリス幻樂団」という同人サークルが手掛けたインディーズゲームだ。これがシューティングゲーム界隈はおろか音楽・文芸その他色んなジャンルにわたって二次…

ベトナム戦記(開高健/朝日文庫)

サントリーというと言わずと知れた洋酒メーカーだが、その一方で優秀な文人を輩出していたりする。「江分利満氏の優雅な生活」で一躍有名になった山口瞳やマカの宣伝やエッセイで名をはせた斎藤由香などである。その文人としての先駆者であるのが著者の開高…

昭和金融恐慌史(高橋亀吉・森垣淑/講談社学術文庫)

歴史というものを学ぶ意味は如何なるところにあるのだろうか? それは過去に起きた事象から得た教訓を現在に活かすということが大きい。なんとなれば、これこそが人間を人間たらしめる叡智と言ってもよいだろう。なにやら近年の不勉強な輩は「今だけ見ていれ…

ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版(服部正也/中公新書)

物語というものにはいくつかの定型――テンプレート的なものがある。その中でも、ボロボロになった組織を立て直しハッピーエンドというものは色んな媒体で書かれている。一般的な中間小説もそうだし、オジサン向けの企業小説はおろかライトノベルでも(若干ア…

南ア共和国の内幕 増補改訂版(伊藤正孝/中公新書)

「アパルトヘイト」ということばを知っているだろうか? 近現代史が大学入試においてあまり扱われない(扱われたとしても東西冷戦構造を中心とした歴史が中心になる)ことから、もしかすると知らない人もいるのかもしれない。南アフリカ共和国において行われ…