伊達要一@とうきょうDD954の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

今日のはてブ(2015/08/10-13)

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冒頭にちょいとヨタ話をさせて頂ければと思います。いや、本編の内容が薄いから水増しをしようとかそういう魂胆じゃなくて。

昨日の発熱もなんとか治まって、午後お買い物に出てきました。何を買ったかというとコイツであります。

実はワークステーションが鎮座ましましている作業机(実のところ小学校に入る前、祖父に買ってもらった学習机から本棚を取っ払ったシロモノ。もうかれこれ20年弱使っている計算になる)にはデスクライトが無かったんですね。PCを使っているときも手元が暗くて一方でディスプレイが無茶苦茶明るい(一応EIZOのブツなので輝度を落として多少は目に優しくはしてますが)ために、作業をしてても物凄く疲れることになってしまってました。
それどころか、何か紙の資料を読むとき手元が暗すぎて満足に読めないというそんな有り様です。

一応白熱球を使ったスタンドが離れたところにあったのでそいつを間接照明のようにして光源は確保していたんですが、それでも手元の暗さは解消しないわけで。

前々から眼精疲労が酷くなっている(まあ、これは仕事によるものもあるんだけど)こともあって、この度(型落ち品ですが)買ってきたわけです。

それではビフォーアフターをば。

before
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after
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ノートPCの影に隠れている灰皿やデスクの右側にある会社四季報なんかを観てもらえば分かる通り歴然とした差が。
正直、ここまで違うとは思ってもいませんでした。これ、一応左側にある窓からそれなりに光が入っているんですよ(撮影時点で一応まだ夕方だった)。ディスプレイという光源があるため、当然陰影は出るにせよこれは目が疲れても仕方がないってレベルです。

長期で使っていけば色々と不満は出るとは思うんですが、とりあえず今日現在では良い買い物をしたと満足した気分で本文に参りましょう。

Bad management makes DOG.

腐ったミカン(Bad Apple)は周囲に悪影響をまき散らすなどと古くから言われますが、腐った経営は一体全体何をまき散らすんでしょうね。

[ワタミ][ビジネス][企業][経営]

ワタミ過去最悪の赤字 続く客離れ、稼ぎ頭の介護も低迷 (朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

ブラック企業である」ということも当然影響しているんだろうけど、それ以上にそういった経営を続けてきて本質的にヤバい情報が上がってこなかったツケが回ってきている感が。

2015/08/13 21:43

敢えてここでは「ブラック企業」というタグは付けませんでした。
もちろん記事で取り上げられているようにブラック企業批判によるブランドイメージの低下ってのも苦境の一因であるのは間違いないんだけど、それだけで捉えてしまっては産経新聞のダメ見出しに引っ張られてしまうことでありましょう。

http://www.sankei.com/economy/news/150811/ecn1508110024-n1.htmlwww.sankei.com

実のところ、ワタミに限らずマクドナルドにも共通するんだけども、本質的に提供しているサービスが需要に対して間尺に合わないものになってきたということが最大の要因と考えた方が建設的なわけです。マクドナルドに関しては山本一郎切込隊長氏がかなり面白い論考を投げています。

ironna.jp

両者に共通するのはマネジメントの失敗であり、より戦術寄りの語り方をするならば運営の三要素(ロジスティクス・オペレーション・アカウンティング)の欠如なわけです。両者とも(そしてゼンショーというかすき家が瓦解した原因である)オペレーションの軽視による苦境であることははっきりしているわけです。

ゼンショーについては非常に面白い指摘があります。

togetter.com

ゼンショーのケースはオペレーションの軽視による失敗として、極めてわかりやすいケーススタディであって決して他意があるものでは無いことを予めexcuseしておきます。
このまとめ(というかツイート)に幾つか間違いがあるって指摘があるけども、ある種本質を突いている点で極めて読むべき内容です。まとめの中でKPI(Key Performance Indicator)として吉野家すき家の相違点が述べられています。難しい話は抜きにして、前者はオペレーション主体、後者は収益主体のものです。
もちろん、企業として利益を追求する過程のなかで収益は当然に追い求めるべきものです。当たり前ですが、営利企業において儲からない事業は(それがどれだけ社会に利益があろうと)悪なのは言うまでもありません。
一方で、儲かる/儲からないの判断は様々な観点で見ることが出来ます。まとめで取り上げられている「労時売上」なんかもそうですし、そもそも個店単位の売上データやデイリーでの売上データなんかもあるわけです。後者のデータに対して粒度があまりに荒いという判断のなかで、飲食業では前者を重要視する傾向があるとまとめでは述べられているけども、少なくとも経営判断に用いるべきデータの微分としてはあまりに見方が一面的であると言わざるをえないでしょう。

翻って吉野家の場合アルバイトという現場でのオペレーション経験もあり、且つオペレーションの失敗(こちらは過度なコストダウンによる品質の低下)から会社更生法の憂き目も経験した安部修仁氏の汗が染み込んだようなKPIを用いています。オペレーションの効率性の低下は、結果として品質(この場合店舗の環境といった観点)を低下させ再び地獄を見ることになるという危機感が見て取れます。
本来経営サイド(トップにしてもミドルにしてもですが)が見るべき指標はこういったオペレーションにもっとスコープを設定しないと酷いことになるという一つの例と言えます。

さて、ようやくワタミの話になります(マクドナルドについては先日取り上げた記事を参照して頂きたいということで、ひとつ)。
ワタミの一つの特徴として、現場サイドに極めて重圧を課すというところにあります。これそのものはワタミに限った話ではなく、実のところブラック企業として取り上げられないような企業(コンサルタントやなんかね)でも良く観られる特徴であって実のところあまり特筆すべきことでは無いと私自身は考えています。
ただ、ブラック企業として取り上げられている企業との相違点として重圧の反対給付が有る無しってのは非常に大きい要因ではないかと思うわけです。

個店の繁閑興亡はそれこそ千差万別であって、単純に先に述べたような「労時売上」だけで判断が出来るようなものではありません。特に取り扱う商品が比較的少ない牛丼チェーンと異なり、取扱商材が多く従業員のオペレーション範囲の多い居酒屋業態において、場合によっては売上収益の観点で超ダウンサイジングした店舗にすべきところもあれば、立地等からより食事メニューに特化すべき店舗もあった筈です。過去ワタミ系列の店舗を利用した経験から言えば、そのレシートの記載やシステムを見る限り少なくともデイリーレベルで店舗単位でどういった商材の売上が立っていて傾向は見えてくる筈でした。

現場サイドに極めて重圧を課すという企業風土とその反対給付が無い――即ち現場の裁量を本部サイドがサポートする柔軟性や権限移譲が無いということが悲劇を招きました。
重圧をクリアするために、数字をなんとか上げようと無理をします。それは従業員の負荷を著しく高める――極力固定費を削減するといった手法が殆どとなります。当たり前です。裁量や権限移譲が無いわけですから。少なくとも業態がそれなりに需要にマッチしているうちはなんとかそれでも数字は上がってきたわけです。

ところが、ブラック企業批判という「空気」とそしてそもそも外食という形態に消費者がカネを投じなくなってきたというあたりから異変が発生したわけです。従来の「無理メソッド」が通用しなくなる。こと、ここに至ってトップマネジメントレベルにようやく、too lateのタイミングで情報が上がってくるわけです。事業そのものがDOG――負け犬になっている。

トップマネジメントレベルで言えば、自業自得であり全力で指さしてプゲラすべき事案であり創業者の著書製品をキャンプファイヤーに放り込みマイムマイムを踊るべき事象であることは言うまでもありませんが、腐ったマネジメントにより疲弊し残された事業は負け犬となって先行き真っ暗なミドル層にとっては悲劇というよりありません。

腐ったミカン――加藤優はまだまだ若手熱血教師だった坂本金八によって救われました。一方腐ったマネジメントは一体誰が救えるのでしょうね。


軽自動車は国際的なAセグメントカーとして通用するのか?

ちょうどクルマについて色々とヨタ話を書いている今日このごろ、丁度いいネタが見つかり大喜びってなもんであります。

yohichidate.hatenablog.com

もっとも、こちらはもうちょっと重たいお話です。

[軽自動車][自動車][社会][クルマ][税制][Aセグメントカー]

軽自動車のXデー 5年後に消滅する もはや製品としては普通車と同じレベルである | ビジネスジャーナル

結局、660ccの排気量にせよボディサイズにせよ日本スペシャルとしてしか機能してないわけで、世界的なAセグメントマーケットで同じ条件でどこまで戦えるのか、見てみたいですね

2015/08/13 21:39

軽自動車の定義については道路運送車両法施行規則の別表第一の中に定義されています。

二輪自動車(側車付二輪自動車を含む。)以外の自動車及び被けん引自動車で自動車の大きさが下欄に該当するもののうち大型特殊自動車及び小型特殊自動車以外のもの(内燃機関を原動機とする自動車にあつては、その総排気量が〇・六六〇リットル以下のものに限る。)
長さ:3.40メートル以下
幅 :1.48メートル以下
高さ:2.00メートル以下
道路運送車両法施行規則:別表第一より抜粋。一部可読性を考慮し算用数字に変更している)

言うまでもなく、これらの規格は日本スペシャルであって国際的に同様の規格があるかというと、ごくごく少数ですがあったりします。具体的には韓国の「경차(軽車)」やフランスの「quadricycle(クワドリシクル)」といったものです。ただ、後者は「四輪の自転車」とあるように日本で言えば「ミニカー」に近い規格で軽自動車に近い規格としては韓国の軽車くらいといったところでしょう。ただ軽車についても排気量については1000ccまで認められているように、規格としては国際的なAセグメントカーに近いものとなっています。

製品としての軽自動車がコストダウンを重ねたなかで高い品質のプロダクトを日本スペシャルとして製造することで成り立っている、ある種いびつな構造になっているわけです。

実際、スズキジムニーなどは1300ccのエンジンなどを搭載してBセグメントカーに近いポジションで販売していたりします。

軽自動車のメリットで言えば、今となっては税金が安いということ以外実のところデメリットが増えてきているというのが現実なんですよね。街乗りスペシャルであれば660ccのノンターボでもなんとかなるけども、ちょっとでも長距離を走るのであればターボが無いと辛いし当然燃費も悪くなるわけです。極論、Bセグメントカーであるトヨタヴィッツなんかと比較しても燃費面でのメリットは無いわけです。

さらにイニシャルコストもBセグメントカー以上(200万円以上)が相場になりつつあります。正直に言えば態々税制上のメリットを与えるレギュレーションとして残すことが適切か? と考えると小型自動車(所謂5ナンバー枠)も含めた形(もしくはそれより若干小型の純粋なBセグメントカー)で若干薄めた形でメリットを与えつつ徐々に廃止していくのが妥当なんじゃないかと思う次第です。

一方で、そうなったときに軽自動車を主軸とするメーカー、主にスズキやダイハツですけども、そこで培われたノウハウは当然AセグメントカーやBセグメントカーに還元されるわけです。これは面白いと思いますよ。極論、軽トラックのようなクルマがもう少し大きめで使い勝手良くなって世界中で売られるようになったらデカいピックアップトラックじゃなくてそっちを選ぶユーザーは出てくる筈です。そんな日が是非来て欲しいところであります。

以下、時間切れにてはてブのみとなります…… 本当は色々書きたかったんだけどなぁ(しょんぼり)。

[AG03][PC][パソコン工房][DTM][ニコニコ動画][ニコニコ生放送]

【メーカーさん、こんなPC作ってください!】ミキサーを使った一歩上行くニコ生/YouTuber向けPCを作る【検証編】 - PC Watch

過去、この企画でここまで巧く行かなかったことが無かったので、かえって有意義な検証になりましたね

2015/08/13 21:41