伊達要一@とうきょうDD954の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

【Network】netshコマンドを使ったパケットキャプチャについて(2018/01/26 修正)

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(2018/01/26 見づらかったのではてな記法まわりを全面的に修正)
あとあとスクショとかも取って綺麗にまとめたいとは思うんですが、とりあえずは走り書き程度に。
無線LANだとかネットワークの調子が悪いときに、問題切り分けをするのに必要なパケットをキャプチャする方法です。

ここらへんが元ネタなり。

Network Diagnostics and Tracing | Microsoft Docs
Download Windows Server 2003/2003 R2 の削除されたコンテンツ from Official Microsoft Download Center

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今日のはてブ(2017/03/23)(追記あり)

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久しぶりの「今日のはてブ」です。
前回がいつだっけとカテゴリを調べたら、直近がこちらの記事でした。
yohichidate.hatenablog.com

丸々一月以上放置状態って、我ながら情けなくなりますね。

一方ソ連はAK-47を作った――ぺんてる オレンズネロの話

昨月にぺんてるから発売された「オレンズネロ」というシャープペンシルの話です。

この記事を見て早速調べたら、恐らくオフィシャルサイトとAmazonの次にズラッと紹介しているブログが並んでいてエラくパブにカネを使ったんだなぁと思った次第です。こちらの記事も恐らくそういうパブの一環っぽいお話。

ぺんてるの3000円の高級シャープペンが売れすぎでまったく供給が追い付かない理由(いしたにまさき) - 個人 - Yahoo!ニュース

品薄云々はともかく、ここまで部品点数や精度を上げて耐久性は大丈夫なんだろうか? 正直精密過ぎる道具というものに良い印象が持てないのだが

2017/03/23 17:44

私自身筆圧が比較的高めなのと、日常使いの筆記具が万年筆ということもあって食指があまり伸びなかったのですが、細かい線を使いたい向きには良いのかもしれませんね。このあたりは嗜好や用途の問題もあるのでこの場でガタガタ言う話じゃないでしょう。あと、品薄商法というあたりも通常流れる量に合わせたライン*1を立ち上げるくらいで、極端な作り溜め・垂直立ち上げもしてないでしょうから、流行りモノになったらそりゃ足りなくなりますわな。まあ、そのワリには冒頭書いたようにパブに結構カネを使った印象があるわけですが。

個人的に物凄く気になるのがこの記事に出ている部品点数の多さと精度の話です。
機能として「自動芯送り」がある関係上、一般的なシャープペンシルと比較して部品点数が多くなるのは分かるんですが、それでも倍以上はちょっと極端に多い印象がありますね。精度に関してはまあ話半分ではあるものの、一般的なシャープペンシルと比較すればクリアランスはシビアなものなんでしょう。手組みというあたりに関しては、単純に自動化ラインを建てるほどの数量が恒常的に出ると見ていないだけの話だとは思いますが、まぁ一応「匠の技」ということにしておいた方が良さそうです。

それで、耐久性はどうなんでしょうね。一応1年間の保証がつくそうなんですが、正直それ以降の期間どの程度使い続けられるかを考えると非常に微妙なものを感じます。万年筆なんかのように常時身につけて持ち歩くような類の筆記具じゃなくて、机に転がしておくような類と思って使うべきなんでしょうけども、ハードに持ち歩いたら簡単に故障しそうで怖いです。

まあ、文房具程度で「耐久性」を論じるのはアホらしいというのもわからなくはないんですが、色んな意味で「ミッションクリティカル」な受験生が受験会場で使っていたけど、試験当日、それも1科目目の開始5分のタイミングで壊れましたとかなったら…… ちょっと想像するに背筋が寒くなるような状況ではありますわな*2

耐久性という話になると、上述の部品点数が多いというのが物凄く引っかかってくるわけです。部品というのは当然ですが点数が多ければ多いほど傾向としては故障する可能性は高まります。特に可動部品に関しては間違いなくそうです。モノが動くということは当然その過程で摩擦等が発生して減耗していくわけで、将来的な故障へどんどん近づいていくということですから。それで具体的な設計図を見たわけじゃないので微妙な話ではありますが、細かい可動部品が多いように見えます。細かい部品というのはそれだけ減耗への耐久時間という意味では微妙さをはらんでいるわけで、そのあたりがどうなのかな、と。

さらに精度というところも非常に厄介な問題があったりします。精度が高いということはそれだけタイトな設計を実現出来る*3ということなんですが、この商品の場合はどうなんでしょうか。極端にタイトな設計の場合、当然部品の摩耗は激しくなる傾向にあるわけでそのあたり非常に不安を覚えるところです。

タイトルで「AK-47」なんて書いたけども、個人的には少ない部品でクリアランスをある程度取った設計の方が好みですね。このあたりは冒頭書いたとおり好みの問題ではあるんだけども、荒っぽい使い方をするような人にはあまりオススメすべきものでもないように思うところであります。

(2017/03/31追記)
先日現物を触ってきました。金属粉を混ぜた樹脂の軸というのは正直微妙なさわり心地でしたね。まぁ、過剰に重たくないのは良いのですが。
で、一番の問題点は「芯が簡単に折れる」。試し書きしましたけどポキポキ折れて使い物にならないです。これは私の筆圧が高いってのがあるんですが、それにしたって使いにくいです。個人的にはパスですね。

*1:はてブ先の記事では「手組みで製造」という文言もあるので、単純に「ライン生産」と言ってイメージされるような完全自動化のラインでは無いようですが

*2:もちろんそんなミッションクリティカルな環境であれば、予備のシャープペンシルを持ち歩くのは当たり前の話ではあるんですがね

*3:精度が低い場合、それに応じてクリアランスを取らないといけない

技術大国幻想の終わりーーこれが日本の生きる道(畑村洋太郎/講談社現代新書)

大変久しぶりであります。いちおうこのブログは「書棚」と書いている通り書評をウリにしているハズなんですが、いつの間にか全くやらなくなってしまったので、再開したいと思います。

多少生産技術や機械工学に足を突っ込んだひとからすれば、畑村洋太郎氏を知らないのは要するにモグリといえよう。ちょうどコンサルタント界隈で関満博*1を知らないのがモグリと云われるのと同じくらいと言って過言ではない。
失敗学に関しては生産技術関係だけではなくて、システムエンジニアリングの世界でもかなり有名になってきて、かなり耳にする機会も多くなってきていたり、東京電力福島第一原子力発電所事故に関しては事故調査・検証委員会の委員長も務めていて、産業・学問の領域を超えたある種著名人にまでなっていると言ってもよいだろう。

それだけに書店で本書を見かけた際に期待があまりに大きかったわけだが、正直期待はずれであった。

*1:明星大学教授。フルセット型産業構造を超えて 東アジア新時代のなかの日本(中公新書)と現場主義の知的生産法(ちくま新書)はいかなる業界関係者でも一読の価値がある名著

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今日のはてブ(2017/01/11)(2)

マツダデミオを買って以来すっかりマツダファンになってしまった伊達要一です。我ながら随分と単純な性格をしていると思ってなりません。
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内燃機関イノベーションが生み出す地平

ここのところハイブリッド自動車電気自動車、水素燃料電池自動車といった技術にばかり焦点が当たる傾向がある中で非常に興味深い話が出てきています。

マツダの新エンジン 3割省燃費 ガソリン車でリッター30キロ

予混合圧縮着火自体はかなりロングスパンで開発していたものなので、マツダファンとしてはモノになって欲しい。日経発ってのが気がかりだけど。

2017/01/10 10:22

予混合圧縮着火技術(HCCI)はマツダ以外の会社でも開発が進められていて、日産は将来技術として研究中とウェブサイトにも掲載していますし、メルセデスベンツなんかも研究しているみたいですね。

ガソリンエンジンは空気と燃料を混ぜた混合気に対して点火プラグを用いて着火させて燃焼させることでピストンを動かす仕組みなわけですが、予混合圧縮着火については混合気を圧縮することで自己着火させて燃焼させる仕組みとなっています。前者の場合着火させたところから燃焼が広がりますが後者は混合気が全体的に燃焼します。両者の差異は用いる燃料の量で後者の方が少ない燃料で燃焼することが可能になります。これは前者の場合着火させたところから遠い地点の混合気が燃焼せずそのまま排気されてしまうのに対して、後者の場合は均一な混合気全体が燃焼するため燃料のロスが少ない点が要因となるわけです。

ただ、実現させるために必要な圧力と温度の条件が厳しい*1ため各社とも研究中の技術というのが現状です。主にこの条件を緩和させるための手法を探っているというところでしょうか。

マツダに関していうとかなり前から研究を進めていることは様々な媒体で報じられていて、2015年には「2020年までに、グローバルで販売するマツダ車の平均燃費を2008年比で50%向上させる」と公言しており、恐らくこの時期までには実用化させると見られていました。今回日経というある意味非常に微妙なメディア*2ではありますが、具体的な時期(2018年度末)や車種(アクセラ*3)も報じられているあたり非常に興味深いところです。
冒頭に述べた通り内燃機関に依らない*4技術に注目が集まる中、内燃機関に注力していることはある意味「人の行く裏」を進むようなところがあります。ただ、内燃機関単体の燃費を大幅に改善することが実現されればエネルギー資源の消費に対する効率は内燃機関に依らない技術に対して優位に立つことが可能であって、かつて自動車の黎明期に電気自動車ガソリンエンジン自動車に敗北したようなことが再現されることは十分に考えられます。実際、日経の記事を丸ごと信用するのであれば現行のアクセラハイブリッド自動車モデルよりも燃費で優位に立つということになります。

非常に面白い話ですしぜひとも実現して欲しいと思う次第です。

*1:そんなに簡単に発生したらガソリンや軽油自体、非常に取扱いが難しいことになる

*2:日経の記事は観測気球的記事や飛ばし記事が多いことで有名

*3:Cセグメントに属するマツダの基幹車種

*4:ハイブリッド自動車内燃機関が主ではありますが

今日のはてブ(2015/08/14)

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冒頭にヨタ話というか愚痴です。
基本的に今日のはてブを書くにあたって、はてなブックマークホッテントリだとかIT関係のニュースを巡回してはOneNoteにクリップして纏めて移動中にチェックするスタイルで回しています。
今はお盆というバカンス期間なのでアレなんですけど、仕事をやっているタイミングだと中々その場その場ではてなブックマークを書くのが厳しいし、ニュース自体もある程度選別しないと書く時間を捻出するのも厳しいので。

で、OneNoteをここ半年以上ゴリゴリ使っていてこういった使い方をするにあたり、実のところ大きな不満はひとつだけです。同期がとにかく遅い。それも上り(アップロード)側です。

移動中にニュースを選別して簡単にはてなブックマークに書きたいネタやブログ向けのネタの下書きをして、OneDrive側に保存をかけてPC側データと同期を取るスタイルなんですが、ちょっと記事の数が多いと平気で30分くらいかかるんですよね。出先の無線LANサービスとかでやろうとすると殆ど不可能に近かったりする。
無論、使い方の問題という側面はあります。極論、ローリングさせる文書はかなり限られるので極力全件同期させないような運用方法でやれば多少は違うんでしょうけども、それを考慮してもちょっとしんどいと言わざるを得ません。

この部分だけ改善されれば相当使い勝手の良いサービスだけにどうにかならないもんなんでしょうかね。

ってなわけで今日も今日とて懲りずにノマドごっこであります。

前にも書きましたけどセブンスポット自体はかなり優秀なサービスで、デニーズという場所はかなりこういった作業をやるのには良いですね。Wi-Fiの速度(というかスループット)については、公衆無線LANということを考慮すると致し方がない部分ではあるんですけどももうちょいなんとかなってくれればかなり使い勝手が良いものになりそうです。

Massive explosion in Tianjin.

実際の事故発生からだいぶ経過したんですが未だに状況が良く見えないところがあり、大変にもどかしいものがあります。
とりあえず現段階で見えている部分だけでも纏めるという意味で取り上げたいと思います。

[中国][事故][災害][社会][化学][天津][禁水物質]

天津の爆発事故、危険物質と知らず放水した可能性も:朝日新聞デジタル

現段階では一発目の爆発(火災)に対して水消火をかけたところ何らかの禁水物質にかかり二発目の大爆発に繋がったというところなんでしょうかね。いずれにしても情報待ちですね

2015/08/14 20:44

この手の話題に関しては化学業界の話題さんの記事がやはり強いですね。現時点でのまとめとしては一番良く纏まっていると思います。

blog.knak.jp


私自身も若干混乱しているんですが、このはてなブックマークの内容微妙に間違ってますね。以下に詳述していきたいと思います。

どうやら、火災 → 爆発(一回目) → 爆発(二回目)という順番で事象が進んでいるようで「Massive explosion」と云われるものは二回目の爆発の模様です。
消防隊が出動するに至ったトリガである通報は「自動車が燃えている」という内容なんですが、証言の中で「最初(燃えていたの)はコンテナだった」というものもあり現段階では情報が錯綜しており判断が付かないところです。ただ、爆発の中心となったのが保税港区内の危険物倉庫ということはほぼ確定しているようです。現状では「保税港区内の危険物倉庫での火災報に基づき消防が出動した」という事象ということになるんでしょう。
同様に証言を見る限り当該地域での火災に対して水消火を行ったところ、何らかの禁水物質(炭化カルシウムという推測ありだが確定はしていない状態です)に水がかかり爆発(一回目)に繋がったと考えるのが妥当と思われます。この一回目の爆発により、周囲の危険物質に連鎖的に引火し「Massive explosion」とされる爆発(二回目)に繋がった、ということになります。

一つのカギとしては火災現場が「危険物倉庫である」という情報がどこまで消防当局に共有されていたか? 危険物倉庫の当事者(管理者並びに従業者)が初期消火及び当局との連携がどこまで出来ていたのか? というところが重要な観点ではないかと思います。あとで述べるけどもここについては決して日本でも全てが全てうまく行っているというわけではないので、極めて発生しやすい事象なんですね。
ネガティブな引用で恐縮だけど、三井住友トラスト基礎研究所の伊藤洋一さんは報道規制や現場サイドの無知について論じておられるんですがちょっと難詰に近い気がします。

「現場に記者を派遣してはならない」とか「天津市共産党委員会宣伝部が管轄するニュースサイト天津北方網の情報のみを報じるように」との通達は信じられないですね。

 でもそうした報道規制社会の結末は、「リスクを社会が共有し、今後同じ事が起きないようにシステムを整える」事に対する抑止要因になってしまうと思う。今回の「知らせない....」「発信源を政府に都合の良い一カ所に絞る...」というのは湖北省で400人以上の死者を出した客船転覆事故が起きた際と同じだ。

 中国メディアなどによると、天津市当局は爆発事故の関係者を拘束し原因を調べているそうだ。しかし私には今回の事故には、「無知」が大きく寄与しているように思う。


(中略)


 臭いますね。これだけの事故が起きると言うことは、「想定外のことが起きている」としか考えられない。危険物を集積すること自体が賢明な事かどうか。そして万が一が起きたときに「誰が何をするのか」「何をしてはいけないか」は決まっていたはずだが、その「手順」が共有されていたのかどうか。

 されていなかったから、二次爆発、三次爆発がおきているのだと思う。だって危険物を集積させることは「危険だ」という人は居たはずで、その人の懸念を払拭するだけの「手順」が決められていたはずだ。しかしそれがワークせず、集積された化学物質が大爆発した。10キロ先の自動車ディーラーの窓ガラスが割れるとは....。
とっても残念なことだが... /YCASTER 2.0:伊藤洋一公式サイト

報道規制(というか現場への立ち入り制限)については、正直取り扱い物質を見てから言って頂きたいですね。少し化学物質についての知識があるなら、功名心に駆られたトップ屋でもとても立ち入ろうとは思いません。爆発によってある程度危険物質が「燃焼」してしまっているとはいえ、とてもじゃないけど立ち入れる状況じゃ無いはずです。

また、本件事故のようなケースで周囲に被害が発生したり消防当局者に被害が出るのは、中国に限った話じゃなくて前者であれば三井化学の岩国大竹工場で発生したレゾルシンプラントの爆発火災事故でも発生している(規模の差はありますがプラントから大きく離れているはずの国道沿いの民家にも事故直後ビニールシートがかかっているのを当時現場で見ています)し、後者にしたところで日本触媒の姫路製造所で発生したアクリル酸製造施設の爆発・火災事故でも同様の事象が発生している。後者に関しては正直本件事故のような情報伝達の失敗があった可能性は今でも否定出来ないわけです。

保税地域の中に輸出品として取り扱う危険物があるのは産業構造等の観点で致し方がないところがあるわけで、別にこれは中国に限った話じゃないわけです。極論日本だろうがアメリカだろうが、どこでだって発生しうる事象と言えます。ましてや禁水物質に関する取り扱いってのは実のところ日本でも結構鬼門だったりします。あまり詳細には書けないけども、こういった物質周りでの小規模な事故は幾つか事例があるわけです(小規模だから地元メディアでも書かれなかったりする。業界関係者くらいでしか語られなかったりするわけです)。はっきり言ってしまえば、この事故は(規模の大小はあれど)「明日は我が身」と考えなければ同じ轍を踏むことになるでしょう。そういった観点で申し訳ないけども伊藤さんの論評は危機感が不足している。

無論、過去の事例(特に個人的には2011年の温州市鉄道衝突脱線事故が印象に強く残っている)からこの手の事故事件について、調査が満足に行われずなあなあになってしまう傾向が中国(に限らず日本や韓国といった東アジア圏全般共通)にはあるんだけども、これは本当に徹底的に原因究明をすべきだと思います。この事例は埋もれた事例となって再び同じような災害が発生するという愚かしいことが行われては決してならない。

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