今日のはてブ(2016/11/09~2016/11/17)(1)
ちょっと前までUbuntuをゴリゴリ弄って遊んでいたのですが、最近はさっぱりです。
伊達要一です。
MicrosoftがWindowsを捨てる日
MicrosoftがThe Linux Foundationのプラチナメンバーに - PC Watch
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Azure上でLinuxのディストリビューションがガンガン走っているからまあ当然っちゃあ当然なんだろうね。今後どういうふうに関わっているのかが楽しみでもあり気になるところでもある。
2016/11/17 15:56
セガサミー野球部の監督をしている初芝*1が「驚きというよりサプライズ」と発言*2をして、野球好きの腹筋を破壊したことはあまりに有名なことでありますが、これも「驚きというよりサプライズ」の類であることは論を俟たないでしょう。過去のMicrosoftであれば、Windowsファミリの競合となりうるLinuxに関わるなんてとてもじゃないけどあり得ないことでした。
ただ、冷静に考えてみるとはてブでも書いたけどもMicrosoft AzureでLinuxのディストリビューションを普通にサポートしているし、Linuxのエコシステムにガッツリ食い込んでいるんですよね。Azure上でエンタープライズの仕組みを回すことを考えると、Linuxを使う方がメリットが大きいという側面もありますし。Azureで利益を稼ぐことを考えれば、Linuxとの親和性はとにかく高めていかないと辛いことになりかねないですし。
また、Windows 10 Anniversary UpdateからWindows Subsystem for Linuxという形でUbuntuのシェルをかなりのところまでネイティブに動作させることが出来るようになっています。私自身はそもそも物理マシンにWindows 10を突っ込むところで色々と頓挫している状態ではあるんですが、聞くところによるとリソースを仮想マシンよりも食わない状態で相当のところまで使えるそうで。特にWindowsとあまり相性の良くないPython開発者なんかには非常に良い仕組みだそうです。
さらに言えば今のMicrosoftからしてみればWindows自体も多くのOSのワンノブゼムと認識しているっぽいフシがあります。PCを使い始めてからWindowsをずっと触ってきた身からすれば寂しい話だけども、先のことを考えれば莫大な利用者を抱えるとはいえ、サポートやメンテナンスをしていくことを自社だけで抱えるのはリスクというのはあるんでしょうね。となれば、Linuxに関わっていく中で場合によっては今後のWindowsをLinuxベースのディストリビューションにスイッチするというのもあり得るのかもしれません。
一番それを脅威に感じているのはAppleでしょうね。Mac OS Xを巡るgdgdっぷりやMacbookファミリのアレな瞑想っぷりを見ていると、POSIX互換機というメリットが小さくなるであろう、Microsoft Linuxなんてのが出てくることは悪夢でしかないでしょう。
一方で、Linuxに対してどのように振る舞うか? という観点で見ると色々と気になるところがあります。先々IoTが広く使われるようになったときに、Linuxをベースにエコシステムを構築するなかで、Microsoftが関わりたいという思惑があるのではないか? ということは容易に想像がつくし、そこでどんな振る舞いをするのかは未知数ではあります。そこでEvilな振る舞いをしてくる可能性は否定できないわけで、今後の動きはしっかりと見ていく必要があるでしょうね。
余談だけど、The Linux FoundationのCorporate Membersを見ていくと結構面白いですね。
Microsoftと同じPLATINUM MEMBERSには、CISCOやHewlett Packard Enterprise、IBM、intel、Oracleといった有名どころがいるなかに、富士通やNECといった日系企業が居たり、華為(ファーウェイ)やサムスンなんかも加わっていたりします。GoogleやAppleはというと、GoogleはGOLD MEMBERSでAppleはメンバーにすら加わっていなかったりする。
このあたりでこういったオープンな技術に対するスタンスが見えてきますね。Appleは利用者がどのように使うかはさておき、会社としてはオープンソースの世界には極力関わる気は無いんでしょう。このあたりの考え方が吉と出るか凶と出るかはまだわからないですが、会社のカルチャーが変容しつつある一つの証拠と見ることは出来るでしょうね。