伊達要一の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

今日のはてブ(2017/01/11)(1)

Hearts of Iron Ⅳのようなストラテジーゲームにおいて小規模な国家をプレイするときに最も辛いのは、産業が乏しいことでも研究能力が低いことでもましてや軍隊がロクに揃っていないことでもなく人的資源がとにかく足りないことだと思います。中国ソ連おそロシア、伊達要一です。
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人的資源の観点から見た労働問題

人口爆発」ということが語られていた時代があまりに長かったが故か、労働問題の専門家ですらも国家レベルの人的資源という観点からの議論が為されないのが非常に残念でなりません。

俺はね、五人潰して役員になったんだよ: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

この手の「三等管理職」は適切にパージするなり適切なポジションの落とす仕組みは必要でしょうなあ。ところで大手広告代理店ってどこでしょうね(棒)

2017/01/10 10:51

ある種のフィクションとしてであることは重々承知ですが、いわゆる戦前的なるものの考え方で言えば「畏れ多くも天皇陛下赤子(せきし)を資本家の雇われ風情が使い潰すなぞ不敬の極み」などと言いたくもなります。
や、私はただの共産趣味者で国粋趣味者の類ですけどね。

真面目な話をすれば人的資源を「潰す」ような役員は銃殺刑に処するか迷惑にならない業務に従事させるのが至当と考えます。これは管理職としての資質云々ではなく国家に対する犯罪の類です。そのくらい問題は大きいものと考えねばなりません。人的資源という観点で言えば三等管理職というものはその位社会に対して有害なわけです。

冒頭にも書きましたが、18世紀後半*1からとりわけ第2次世界大戦以降*2全世界的に見て人口が爆発的に増加することが続いており、人的資源というものはマクロの視点から言えば制約と考えずむしろほぼ無限と捉えられてきました。また、第2次世界大戦以降は大規模な動員を必要とする戦争が絶えて久しいこともあり多くの国においては徴兵制を布くことも人的資源の大規模な消耗が発生することも無かったことから少なくとも第1次世界大戦や第2次世界大戦当時のようなシビアな人的資源に対する意識は失われてしまいました。
欧州においては若年者の失業問題や移民に対する問題に見て取れますし、米国では低所得層の不満が蓄積した結果としてドナルド・トランプ氏が大統領に選出されたことが記憶に新しいところです。また、とりわけ日本においてはバブル崩壊以降、比較的人的資源プールに余裕がある状況が続いていた*3ことから産業界の立場としては労働者の扱いを悪くしたことで人的資源を消耗したとしても、代替を容易に調達出来た状況が継続していました。

ただ、本質的に言えば人的資源というものは有限であり国家全体の維持発展を考えれば、適切に用いる必要があることは論を俟ちません。
これは日本に限定した議論になるわけですが、団塊の世代と呼ばれる年齢層がいわゆる定年退職を迎えることに伴って、企業の人的資源は次第に圧迫されつつあり結果として求人が徐々に難しくなってきている現実があります。少子高齢化に伴う人的資源の減少はかなり昔から議論されているわけですが、大きく改善するといった話は今のところありません。

語るまでも無いことではありますが国家における人的資源というのは、少なからざる人的資源を手当て*4し、少なからざる国費を投じて教育を施して*5ようやく労働者として活用可能な人的資源となるわけです。冒頭に述べたような類は、そういった少なからざるコストを無為に費消していることになるわけです。繰り返しになりますがそういった類の連中が如何に国家にとって有害かがご理解頂けるかと思う次第です。
さらに先に述べたように少子高齢化が進む中で人的資源がプラスになることは考えにくく、そろそろレジームが変わりつつあることを認識する必要があります。

そういったことを踏まえた上で、過去何回か取り上げてきた電通事件の話です。

電通「過労死」問題は社長辞任で解決できない | 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

電通事件自体、三等管理職の問題と労働時間規制の問題と両面あって、モチベーションの美名のもとに前者ばかり論じて後者を捨象するのは如何なものかと思いますがね。

2017/01/11 09:20

まずもって犠牲となった方の上司とやらは典型的な三等管理職でしょう。人的資源を消耗させることはおろか死にまで至らしめた。敢えて卑小な言い方をすれば失われた人命にこれまで投じられてきた多くのリソースを無駄にしたわけです。即ちこれ無知無能にして塵芥以下の下劣の類であって直ちに社会から取り除くべき害悪です。今回検察送致となったそうですが罰金刑や執行猶予で済ませるのではなく、本来であれば刑務所で更生をさせねばならないでしょう。また、それを放置した経営陣も同様に然るべき処罰が下って欲しいものです。

他方、冒頭述べた通り人的資源は有限なわけです。如何に良い管理職であったとはいえ「モチベーション」「やりがい」の美名のもとに過重な労働を求め結果として消耗させることは厳に慎むべきです。過重な労働状況が継続することによって人的資源から生み出されるアウトプットが適切な労働状況で生み出されるアウトプットと比較して劣位にあることは、科学的にも云々されている以上、人的資源を無為に消耗させていると指摘されても仕方が無いわけです。
すなわち人的資源を適切な賃金で適切な量投入する最大限の努力をはらわない管理職や経営者というのは、またこれも三等にして劣等の類でしょう。多少書き手を尊重する言い方をするなら、経歴から察するに要するに人的資源に比較的余裕があった時代の方なんでしょう。良い時代を生きてこられたんでしょうね。それだけにレジームが変わりつつあることに自覚的で無ければ今後社会の敵になるでしょうが。

ところで、IT屋の端くれとしてある種自戒を込めて書くわけですが、IT技術が達成できる数字面での効率化なんてたかがしれています。ITは本質的には適切に人的資源が投下されている環境において、そこで発揮されるパフォーマンスを拡大するフォースマルチプライヤーとして機能するものであって、人的資源をケチるためのものではありません。私もそうなんですが、とかくIT屋がやりがちな売り込み文句は「人役を減らせる」で本質に踏み込めている技術者なんて本当に居ません。ITサービスを買う側の意識も問題ではあるのですが、IT屋側の人的資源に対する憎悪のような業を感じてなりません。IT屋自身も平気で人的資源を減らすような仕事の仕方をするわけで色々とお察しくださいな状態ではあるんですが。

*1:百科事典マイペディアの記述より

*2:ブリタニカ国際大百科事典の記述より

*3:要するに不況であったということ

*4:出産、育児に伴い家庭部門にアサインする必要がある

*5:議論がそれるので詳述は避けますが義務教育等が機能しない状況になれば、それだけ活用可能な人的資源が失われることになる