伊達要一@とうきょうDD954の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

今日のはてブ(2014/12/07)

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修羅場は絶賛継続中ですが、ようやくはてブ負債を完済しましたorz


Vimの全てを最新に保つ (VAC2014) - c4se記:さっちゃんですよ☆
[vim][アドベントカレンダー][更新]個人的には流石にここまで最新化に拘らなくても…… と思っているあたりまだまだ甘いのかな。ただ、プラグインはちょっと例外だけど。


Vim script + Lua で rogue.vim を作った話 - Qiita
[vim][lua][rogue][アドベントカレンダー]ローグと言われるとピンとこないかもしれませんが、要するにVimスクリプトトルネコの大冒険を実装するようなシロモノです。すごすぎ。


vital-smtpを作った - daisuzu's notes
[vim][プラグイン][アドベントカレンダー][メール][smtp]何もVimでやらんでもとは思うけど、Emacsの向こうを張るには確かに欲しい機能ではある、、、のかもしれない

(追記)Vim Advent Calendar 2014の本日まで出揃っているものを取り揃えました。
今回出色なのはやはりrogue.vimですね。Vimスクリプトだけじゃない(luaも使っている)んですが、これマジでスゴイです。サーバをターミナルで弄っていたり実装しているスキに遊んだり(ダメやろ)。冗談はさておき、かつてEmacsでやっていたような世界がVimでも出来るってことですよね。もちろんインタフェースはともかくという条件はつきますが。

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今日のはてブ(2014/09/18)

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東芝、コンシューマー向けPC事業を大幅縮小 ビジネス向け集中を加速 - ITmedia ニュース
[PC][東芝][ITmedia News][ビジネス][ハードウェア]実際、コンシューマレベルでノートPCを持ってる人って結構こだわりがあるし、可もなく不可もなくな製品は選ばれにくいわな。直販ベースで買う手段が残ればいいんだけど。
(追記)まったくもって個人的見解なんだけど、持ち歩くパソコンという観点でPanasonic以外の選択肢ってあるの? もちろんMac Bookは薄くて軽いからそれがよければそれでいいんだけど、正直満員電車に持ち込みたくないんだけど。あーゆーのを使っている人たちは満員電車とは無縁な通勤の仕方をしてるから関係ないってならそれはそれでいいんだけど。ぼく自身はとてもじゃないけどそんなものは持ち歩きたくない。
コンシューマの叩きあいから東芝が撤退するのは、正直ご同慶の至り。苦渋の決断だというのは百も承知だけど。値段勝負の中で結果的に可もなく不可もなくな微妙製品群をだらだらやるくらいなら、ビジネス特化でアホほど堅牢なマシンという選択肢を増やして欲しい。今後日本でどういう展開をするかはわからないけど、とりあえず量販店のチャネルは捨てて対企業商売でボリュームを稼ぎつつ願わくば直販とかでそこそこお高いお値段で商売は続けて欲しい。無論、Panasonicのライバルとなりうる堅牢な品であることが大前提だけど。

正直本論とはそれるけど、Macみたいにスタイル(もしくはUnixであるということ)を売る商品でも無い限り頑丈さが無いモバイルマシンはそれだけで害悪としか思えないんだよね。
安いPCとサポートと...コストをどこに見積るか - Amazonの悪魔
きっちりとサポートをつけて、それでしっかりと4~5年くらいは使えるマシンを流通してくれたら(願わくばOS無しモデルだとかOffice無しモデルとかも欲しいけど、そこはさすがに無理だから目をつぶるとして)それで末端利用者としては十分なんだけど。もちろんボリュームは稼げないから、ビジネス向けマシンの余技としての商売にはなるだろうけど、ボリュームディスカウント無しのお値段で企業側が想像するよりもはるかに多いと思うけどね。

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世紀の空売り(マイケル・ルイス、東江一紀 訳/文春文庫)


リーマンショックというと、ぼくにとってはなにげに感慨深いものがある。いってみれば、ぼくが諸事情により傘貼り浪人のようなマネをしているとき、ちょうどリアルタイムで起きている現象を見ていたのだ。正直、やることもなく不遇をかこっていたが故に朝から晩までCNBCを見ているという今となってはなんとなく羨ましい生活だった。株式は大暴落し為替は荒れ狂い、カタストロフという印象を受けていた。
だが、そんな狂乱の原因がなんだったのか? というのはあまり真面目に検証されていない。「強欲資本主義」とカリカチュアライズされた言葉だけが飛び交っていて、そこで扱われていた怪しげなシロモノ――サブプライムローンとCDOは言葉だけ消費されて実際どのようにロクデモナイしろものだったのか検証されてない気がする。
本書はそんなサブプライムローンに対し真っ向からショート(空売り)した3組のヘッジファンドについて述べたノンフィクションだ。著者自身もかつて投資銀行のソロモンブラザーズに勤務していた経験もあり、このロクデモナイ世界の語り手としてはうってつけと言えよう。
このサブプライムローン証券化商品はどんなに取り繕っても上品な説明ができないシロモノだ。ありていに直截的に語ってしまうならば、クソを溶いたものをミソと混ぜて売るようなものだ。そしてそのクソには時限式の毒薬が仕込んである――信じられないかもしれないが、これが真実なのである。そのからくりに気づいた3組のヘッジファンドの戦いについては本書を読んでもらうとして、実際その狂乱の中で踊っていたアメリカという国は、結局この後始末に物凄い労力を払い続けている。
本書に描かれているウォール街の関係者はそろいもそろってまともなヤツが一人たりとて居ない。正直、かつて金融業界を志した人間としてはとてつもなくげんなりするし、テレビ東京の大江アナウンサーが無事にやっていけるのか(NY支局に栄転なさってしまったのだ……)正直心配な気分になるのだが、まあ、著者に言わせれば昔からそうだったらしい。実際先述したような「強欲資本主義」という言葉もあながち間違ってはいないのかもしれない。それではこの仕組みに真っ向から立ち向かった3組のヘッジファンドの関係者がまともかというと、それもさにあらず。正直に言って、こちらも大概なお人だったりするあたり頭が痛くなる。アメリカの金融業界、こんなのばっかかよ!
実際、読んでいて吐き気を催す邪悪に気力を奪われること間違いない一冊である。だが、それがアメリカの――そして世界の金融業界の現実である以上それを直視しなきゃいけない。その上で、歪んだプロフェッショナルどもの首根っこを押さえるために、われわれがどうしていかなきゃいけないか考える――そのきっかけとなる最良の一冊であると思う。

序章  カジノを倒産させる
第一章 そもそもの始まり
第二章 隻眼の相場師
第三章 トリプルBをトリプルA
第四章 格つけ機関は張り子の虎である
第五章 ブラック=ショールズ方程式の盲点
第六章 遭遇のラスヴェガス
第七章 偉大なる宝探し
第八章 長い静寂
第九章 沈没する投資銀行
第十章 ノアの方舟から洪水を観る
終章  すべては相関する
謝辞
訳者あとがき 『ライアーズ・ポーカー』からの道程

すべての経済はバブルに通じる(小幡績/光文社新書)


個人投資家としても有名な慶應大学准教授である著者による、近年発生している「バブル」についてそのメカニズムを分析した一冊。実務者寄りというよりかはかなり理論的な本で、ちょっと内容は難しめだ。それでも新書として出ている本だし、それほど人を選ぶレベルではない。
「資本(投資家)と頭脳(運用者)の分離」という着目点は結構目からウロコで、確かに殆どの大口投資家がファンドに出資することで運用を行っている現状からすると、極めて重要な示唆だ。また、そこからバブルが発生するメカニズム(運用者は資金を引き上げられたくないから、リスキーな相場に突っ込まざるを得ない、よってバブルが加速する)もなかなか興味深い。それどころか、この枠組み自体がそれ自体一つのバブルを形成している(著者はこれを「キャンサーキャピタリズム」と呼んでいる)というあたりは、納得せざるを得ない内容だ。
本書では、このキャンサーキャピタリズムバブルも様々な要因によって(その内容は本書を読んで確かめてみて)弾け、この病的な状態を脱すると論じているが、ぼくはそこまで楽観的にはなれない。歴史は繰り返すというけども、恐らく手を替え品を替え相当長い期間同じようなことをやって、実体経済を振り回すことになるんだろう。なぜなら、本書でいう「資本と頭脳の分離」の枠組みが変わらない限り、頭脳すなわち運用者はちょっとでも高いリターンを求めてリスクを取りに行き、そしてバブルが形成されていくから。そしてこの枠組みはそう簡単に崩れることはないだろう。現実的に投資家が抱える資本が偏在する(これは金持ち批判じゃなくて、年金基金なんかも含めた話だ)以上、その資本を自分で運用することは現実的には難しいし、メリットも薄いから。より効率的にってことになると、どうしたって「プロ」をチョイスして成績を追っかける方がラクだからだ。
とまあ、ちょっと暗い話になってしまったけども、バブルに釈然としない向きには、理論を知ることで多少なりとも納得して、バブルに振り回されない為にはどうすべきか知って、より面白おかしく生きていこうじゃないか。ぼくはそう思う。