伊達要一@とうきょうDD954の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

今日のはてブ(2017/01/11)(4)

Excelは日常的に使うんですがWordはあまり起動したことがありません。伊達要一です。
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内部はグチャグチャのMicrosoft Office

最近ちょっとした翻訳を自分のためにやっていたりして、最初から箇条書きがあったりすることもあってMicrosoft Wordであれこれ書いていたりするんですが、このニュースを見て驚きました。

Wordさんは今日もおつかれです - Qiita

これはちょっとびっくり。ある程度整形したテキストを最初から書きたいときにWordであたまから書いていたけど止めた方がいいのか……

2017/01/11 10:05

PCを使い始めてかなり初期からテキスト打ちに関してはエディタを使っていました。
最初はEmEditorを振り出しに長らく秀丸エディタを使っていて、最近はVim秀丸エディタの併用といったところですね。とにかくシステムに対する負荷が小さいのがキモでストレスが無いのが大きいです。どうしてもある程度体裁を整えた文書を作成しなければならないときには、テキストエディタで書き上げたものをWordに貼り付けて整形するという使い方がメインです。

冒頭書きましたがちょっとした翻訳をやっているときにページ割を合わせたりする関係があって最初からMicrosoft Wordで書いているんですがこれを読んで驚きました。野放図に汚いXMLを吐き出すことになるんであれば考えなきゃならないですね。

Wordさんは今日もおつかれです - Qiita

途中でこうなるのは仕方が無いとして、ファイル→情報の中あたりに「最適化」とかがあってガベージコレクトできるといいんだけどなぁ。

2017/01/10 15:54
b.hatena.ne.jp
このはてブにもありますがシステム的に最適化をかけて整理出来ればいいんですけど、そういった仕組みが今のところないんですよね。Microsoftには改善して頂きたいところです。

今日のはてブ(2017/01/11)(3)

IT屋の端くれとして仕事をしていると血圧が上がり健康に良くありません。伊達要一です。
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システムの継続的開発による陳腐化の防止――その手段としてのDevOps

システム開発もシステム運用もインフラ周りも一通り触ったことがある立場からすると色々と趣深いものを感じてなりません。

DevOpsの究極は運用グループがなくなること? AppDynamicsの事例にみるDevOps | Think IT(シンクイット)

DebOpsはここに出ているような消費者向けサービスでの適用が今のところ主流だけど、むしろユーザ系SIerのような分野の方が向いている気がする。

2017/01/10 09:32

DevOpsという開発手法自体はアジャイルソフトウェア開発や継続的インテグレーションとも関係性が強いので、単体で論評することにそもそも違和感を覚えてならないところがあります。
それはさておき、こういった手法は主にWeb系の業界で使われることが多くてSIer界隈――とりわけユーザ系SIerなんかではプレーヤーにもよるところではありますが遠い話に感じるところです。実際のところユーザ系SIerの主力業務は財務・経理系の基幹システムなんかの運営が中心で基本的には「枯れた」仕組みの中で動くことが多くてDevOpsのようなチョコチョコと変えていくような手法は馴染まない部分なのは確かです。

ただ、そういった基幹システムなんかは極論すればパッケージをドンと導入してお終いの世界であって、そこで企業の競争力強化に繋がるような性質じゃなくてIT屋の正道からは外れているんですよね。むしろ現場業務に近いところでフォースマルチプライヤーとして働くようなタイプのシステムこそがIT屋の正道だと思っています。もちろん細かいシステムが乱立することが適切か? ということについては議論が必要だけども、何でもかんでも大きな大福帳で管理出来るほど現場業務というのは単純な話じゃない。そういった部分をサポートしてフォースマルチプライヤーとして機能するようなものを継続して作り上げていくことが重要なんじゃないかと思う次第です。

この前提に基いてDevOpsのような開発手法を見てみると非常に馴染みやすいんですよね。現場に近くにある程度ITプレーヤーを常置しておいて、短いスパンで必要な機能や不要な機能を改廃していくことをしていくことでタイムリーにフォースマルチプライヤーを提供していくということは、むしろWeb系の界隈よりも分かりやすく思えます。まあ、私自身がWeb系界隈をよく理解していないというのも大きいんですが。

今日のはてブ(2017/01/11)(2)

マツダデミオを買って以来すっかりマツダファンになってしまった伊達要一です。我ながら随分と単純な性格をしていると思ってなりません。
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内燃機関イノベーションが生み出す地平

ここのところハイブリッド自動車電気自動車、水素燃料電池自動車といった技術にばかり焦点が当たる傾向がある中で非常に興味深い話が出てきています。

マツダの新エンジン 3割省燃費 ガソリン車でリッター30キロ

予混合圧縮着火自体はかなりロングスパンで開発していたものなので、マツダファンとしてはモノになって欲しい。日経発ってのが気がかりだけど。

2017/01/10 10:22

予混合圧縮着火技術(HCCI)はマツダ以外の会社でも開発が進められていて、日産は将来技術として研究中とウェブサイトにも掲載していますし、メルセデスベンツなんかも研究しているみたいですね。

ガソリンエンジンは空気と燃料を混ぜた混合気に対して点火プラグを用いて着火させて燃焼させることでピストンを動かす仕組みなわけですが、予混合圧縮着火については混合気を圧縮することで自己着火させて燃焼させる仕組みとなっています。前者の場合着火させたところから燃焼が広がりますが後者は混合気が全体的に燃焼します。両者の差異は用いる燃料の量で後者の方が少ない燃料で燃焼することが可能になります。これは前者の場合着火させたところから遠い地点の混合気が燃焼せずそのまま排気されてしまうのに対して、後者の場合は均一な混合気全体が燃焼するため燃料のロスが少ない点が要因となるわけです。

ただ、実現させるために必要な圧力と温度の条件が厳しい*1ため各社とも研究中の技術というのが現状です。主にこの条件を緩和させるための手法を探っているというところでしょうか。

マツダに関していうとかなり前から研究を進めていることは様々な媒体で報じられていて、2015年には「2020年までに、グローバルで販売するマツダ車の平均燃費を2008年比で50%向上させる」と公言しており、恐らくこの時期までには実用化させると見られていました。今回日経というある意味非常に微妙なメディア*2ではありますが、具体的な時期(2018年度末)や車種(アクセラ*3)も報じられているあたり非常に興味深いところです。
冒頭に述べた通り内燃機関に依らない*4技術に注目が集まる中、内燃機関に注力していることはある意味「人の行く裏」を進むようなところがあります。ただ、内燃機関単体の燃費を大幅に改善することが実現されればエネルギー資源の消費に対する効率は内燃機関に依らない技術に対して優位に立つことが可能であって、かつて自動車の黎明期に電気自動車ガソリンエンジン自動車に敗北したようなことが再現されることは十分に考えられます。実際、日経の記事を丸ごと信用するのであれば現行のアクセラハイブリッド自動車モデルよりも燃費で優位に立つということになります。

非常に面白い話ですしぜひとも実現して欲しいと思う次第です。

*1:そんなに簡単に発生したらガソリンや軽油自体、非常に取扱いが難しいことになる

*2:日経の記事は観測気球的記事や飛ばし記事が多いことで有名

*3:Cセグメントに属するマツダの基幹車種

*4:ハイブリッド自動車内燃機関が主ではありますが

今日のはてブ(2017/01/07)

ヘボ将棋、王より飛車を可愛がり。可愛がりの意味をどう捉えるかによってヘボ将棋の質が違ってくるような気がする今日この頃です。伊達要一です。
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将棋入門者へのフォローはどうあるべきか?

将棋ド初心者にどうすれば将棋を続けて貰えるか問題 - 誰かの場所の複数

将棋の駒落ちが入門者に対するハンデキャップとして微妙なのは同意。序盤・中盤・終盤のそれぞれにおいてある程度の知識が無いと勝負にならないのは普及の観点で色々難しいと思う。

2017/01/07 16:28

私自身はアマチュア段位者と六枚落ち*1で指して余裕で負ける程度のヘボ将棋なんですけど、一応定跡を覚えたり手筋っぽいのを多少囓ったり三手詰め程度の詰将棋をやったりしているわけです。それでも段位者――要するに愛棋家と言えるような連中とはとてもじゃないけど勝負にならないわけです。
ところが、職場で駒の動かし方と簡単な定跡程度を知っている人とたまたま将棋を指そうという話になって休み時間に指したんですが、結果平手でボロ勝ちでした。

将棋自体は非常に面白いゲームだと思うし最近は81dojoもとんとご無沙汰だったりするんですけど一時期はアホみたいに指していたわけでそれなり程度には愛棋家を自認しているけど、手合が異なる相手との対戦となると正直ゲームとして問題があるように思えてなりません。実際に81dojoで指しているときも近い手合の相手と指すとそれなりに熱戦になって楽しいわけですが、手合があまりにかけ離れていると序盤で潰されて勝負にならないとかしょっちゅうです。で、私自身は81dojoで11級で要するに入門者~初心者レベルなわけです。そうそうこのレベルの相手とマッチングしないんですよね。将棋のWebサービスって基本的に平手でしかレーティングやランキングに反映されないから、上位者と駒落ちで指す機会もそうそう無くて結果足が遠のくということになっていたりします。

将棋道場みたいなところに通うのであればそれこそ十枚落ち*2指導対局ベースで八枚落ち*3を指してもらいながら覚えることが出来るでしょうけど、正直今日的には厳しいように思えます。近場に将棋道場が無ければそもそも話にならないし、将棋道場の規模が小さければ指導対局を受けるといってもかなり厳しいでしょう。千駄ヶ谷*4の近所ならいいですけどもそんな将棋環境的に恵まれた人はそうそう居ないわけで。
日本将棋連盟も子ども向けの入門講座は結構熱心だけど、大人向けの入門というとあまり見かけない感じです。裾野を広げるという意味では子ども向けの入門講座に力を入れるのは分からないでもないけども、久しぶりに指してみよう(段位者とまともに指せるとは言ってない)と思った大人世代が入る余地が無いというのもどうかと思う次第です。

よしんば初心者向けの本を買って読んでみてもこれがかなりしんどいわけです。ある程度のところまでは将棋は死に覚えの側面が強くて本を読んで将棋盤で並べてみてもピンとこないわけですね。で、Webサービスで指してみてボロ負けを続けてやる気を無くす、と。ある程度続けてもボリュームゾーンに居る段位者クラスとまともに対局できるようになるまで何年かかるんでしょうか。結局残るのは段位者レベルだけで裾野はちっとも広がらないということになる。

例えばWebサービスで課金要素があるような類であれば駒落ちの上手を持って指した局数に応じて課金同様のサービスを提供するとかしないと、先々未来が無いんじゃないかと思います。

それで駒落ちの問題です。Wikipediaからの孫引きになるけどこんなものが日本将棋連盟から出ているそうです。

段級差 名称 内容
0 振駒先(平手戦) 振り駒で先手を決める
1 下位者を先手とする
2 香落ち 上手が左側(角行のある側)の香車を落とす
3 角落ち 上手が角行を落とす
4 飛車落ち 上手が飛車を落とす
5 飛香落ち(一丁半) 上手が飛車と左側の香車を落とす
6-7 二枚落ち 上手が飛車と角行を落とす
8-9 四枚落ち 上手が飛車と角行、両方の香車を落とす
10以上 六枚落ち 上手が飛車と角行、両方の香車と桂馬を落とす
将棋の手合割 - Wikipedia

実際はここで書かれている段級差というのはあまり正確では無いでしょう。ことに入門者レベルが一通り将棋を指せる相手と六枚落ちで指して勝てるかというと、まず無理です。十枚落ちまで行けばまだしも*5八枚落ちや六枚落ちレベルだとある程度の定跡を知らないと上手に受け切られつつ駒を拾われてそのままズルズルと負けるということになるわけです。実際には上手側に緩めてもらわないと為す術もなく負けておわることになるでしょう。事程左様に入門者相手に対して上記の手合割はあまり当てはまらないと思った方が良いでしょう。

子どもへの普及活動に深く関わっておられる小田切秀人指導棋士五段は次のような駒落ちで指導されているそうです。

玉1枚での対戦の次は、金→銀(6枚落ち)→桂(4枚落ち)→香(2枚落ち)の順で、上手の駒を増やしていくのが、一般的な駒落ちの順序です。しかし鬼斬流は飛車角からつけて香→桂→平手の順番を採用しています。


これはなぜかといえば、金なんて、駒の中でいちばん守備力の高い駒からつけたら、飛車角を成るのが大変ですし、成った後でも、玉を詰みにするまでが大変だからです。その点、飛車角だけだと守備力がないに等しいから上手は負けやすいし平手での指し方に応用できます。

飛車角の戦い

私の教室では飛車角の次は香を足していきます。本当のことをいえば、上手陣に香が加わっても、攻撃力も守備力も大きな違いがありません。 


しかし既存の8枚落ちから6枚落ち(金2枚に銀2枚が加わる)は、上手の守備力が各段に向上するため、下手が勝つのは容易ではありません。上手の味方が増えても勝てるという意識を持ってもらうのが、この手合いの意味です。

飛車角香の戦い

通常の駒落ちでは上手側の指し手が極端に受けに偏るのに対して、飛車や角行を持って且つ金将銀将が無いことから攻めに回らないと下手に潰されるので上手下手ともに平手に近い序盤・中盤が生まれるあたり非常に面白い試みだと思います。どこかのWebサービスで実装してもらえないものですかね。

*1:王将、金将銀将、歩兵だけで相手をする

*2:王将と歩兵だけで相手をする

*3:王将、金将、歩兵だけで相手をする

*4:東京将棋会館内に大規模な道場がある

*5:これでも負けるときは負けたりする。おまけに上手は指手があまりに無いから難行苦行であまり現実的な手合じゃない

今日のはてブ(2017/01/06)

新年一発目の今日のはてブです。新年早々生臭い話で一応技術をウリにしたいIT屋的にはどうなんだという思いもありますが。
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2つの政治が交錯する電通事件

昨年始めに自殺が報道されてから今日に至るまで、ここまで大掛かりになるとは正直想像もつきませんでしたね。適当にフェードアウトしてしまうとばかり思ってました。

「電通 社長辞任ではすまない」と厚生労働相 | NHKニュース

人事を管掌する役員あたりまではしょっぴいておきたいんでしょうか。末尾の職員増員がキモですわな。来年度以降の定員純増加を目論んでいるんでしょうな。

2017/01/06 17:18

本件に関しては東京労働局が本格的に捜査を開始してからそこそこウォッチしてましたが、私自身の見立てもかなりブレまくってますね。
yohichidate.hatenablog.com
yohichidate.hatenablog.com
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yohichidate.hatenablog.com
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当初は自殺の報道を受けてというよりも、それに乗っかった形で過去の指導/勧告が改善されていないという点から「当局のメンツ」という面でギリギリ締め付けられると見立てていて、大掛かりな書類送検までは行かず見せしめ程度で終わる話だと思っていました。それが10月から11月あたまくらいの話ですね。精々法人と関係する役員が検察送致される程度で場合によっては腰縄手錠で猿回しをやるかどうかくらいとしか見ていなかったのですが。
話が大きく変わってきたのが年末にかけてですね。36協定*1違反だけではなくて、36協定違反隠しに伴うタイムカード等改竄と賃金不払いについてまで踏み込んでくるような雰囲気が強まっています。新聞各紙を見ていると当局側からのリークと思しき話が出ていてこのあたりに捜査の本線が置かれて来ているような感があります。
無論当該事案については様々な状況証拠からクロ認定をするのが妥当だとは思いますが、過去36協定違反絡みの事案においてはその点だけを重点的に指導/勧告されてきたことを見ても従来よりも踏み込んだという印象は否めません。

タイトルでも書きましたが、この事案に関しては2つの政治が絡んでいると今では見ています。

1つは労働省時代からの悲願である労働基準局や労働基準監督官の要員純増に向けてのパフォーマンスです。労働基準局や労働基準監督官について言うとスクラップ・アンド・ビルドが難しい(労働基準監督官については専門性が高いことからとりわけ困難)こともあって、省庁再編以前の労働省時代から要員の純増に向けてかつての大蔵省や現在の財務省に働きかけてきたわけですが未だに達成されていないわけです。非常にゲスな言い方をしてしまうと、今回の事案は当局にとっては国民的受けの良いパフォーマンスをすることが容易な事案であって、財務省に対するプレッシャーをかけやすくする環境構築に使えると見ていると思っています。上述した当初の見立てはこちらの側面が強かったわけです。

ところがこと最近2つめの政治が関わることになってきました。安倍政権としてのパフォーマンスです。
一億総活躍社会なるキャッチフレーズを唱えるなかで労働環境の改善というのは相対的に不評となりがちなタカ派姿勢を修正する意味で非常にオイシイわけです。今回電通という国内でも有数の大企業が事案を発生させたことについて、ある種のパフォーマンスとして徹底的に叩く姿勢を見せた方が国民に対するアピールにもなるという計算もあり、東京労働局の担当部署に対する後押しになっているのではないかと邪推しています。

正直に言えば、労働事案での立件だけで済ませるのではなく役所に係る業務からの数年単位での排除を含めて動いた方がよほど大きなアピールになると思っているわけで、過度に東京労働局に期待しすぎるのも如何なものかと思う次第ではありますが、まあやれるところまでやることになるでしょうね。36協定違反と違反隠しに伴うタイムカード等改竄、賃金不払いを含めたうえで人事担当役員を検察送致するあたりが落とし所なのではと思うところですが、あまり時間がかかりすぎると昨年末の石井社長の辞任表明のように逃げられるわけで、そこは勘案して欲しいと思うわけですが。

上述の労働事案に対する役所案件からの排除といった動きは今のところ見えてこないわけで、むしろそちらの方も動いて欲しいところですね。

*1:労働基準法36条に規定されている時間外労働について従業員側との協約締結