頭文字「み」の作者
ぼくらの身近のものは当たり前の話だけど一定の法則があって成り立っている。小は機械式の時計だったり大きなもので言えば電気を生み出す発電所だったりする。さらに言えばそれらを生み出す加工用の機械だってそうだ。これらは「工学」という学問分野によっ…
存外、個人の人生というものは鉄道の動きに合わせたものなのかもしれない。最近ふとそんなことを思うようになってきた。 なんとなれば、ぼく自身も小学校に上がるまでは「電車」に乗ることが特別な出来事であった。それは実家のマイカーで移動することが多か…
いきなりで恐縮だが、ぼくはドイツ参謀本部のような歪んだプロフェッショナリズムというものが大嫌いだ。ドイツがあんなグチャグチャになったのも、極論を言えば彼らの歪んだプロフェッショナリズムがドイツという国家を自爆に導いたと思っている。同様に日…
説明不要な「不肖・宮嶋」氏とサイバラさん曰く「ほもかっちゃん」勝谷氏による爆笑ルポルタージュ。以前ツイートした「面白南極料理人」(西村淳/新潮文庫)と時期がオーバーラップしているので併せて読むと吉。 ただ、色々と朝日だの社民党だのこき下ろし…
インターネットの普及に伴って、「知っている」から「調べる」への置き換えが進んで久しい。かくいうぼくも、結構いろんなことを忘れながら生きていて、本を読んだり調べ物をしたりするとき、ウェブだの辞書だの、それに参考資料を探したりしながらやってい…
学生時代は無闇矢鱈と本を読んでいて、図書館で借りては読み、古書店で買い漁っては読み、新刊本を買っては読みと若干正気を疑うような読み方であった。 まあ、この乱読がいまの自分を形成していると思えば、そういう時代もあるのだろうと思うのだが。 本書…
80年代のまだまだ改革開放が道半ばだった時代の鉄道紀行。当然まだまだ共産圏らしさが色濃く残っている時代で、国営旅行社のガイドが付きまとうなど時代を感じさせる一冊だ。中国の鉄道というと、2011年にあった温州市の衝突事故もあってあまり良いイメー…
鉄道趣味というものはとてつもなく幅広く、いわゆる「鉄道マニア」というクラスタに所属していても、全容を把握するのは困難であったりする。その鉄道趣味の中でも比較的一般人にわかりやすく、その魅力を紀行文に仕上げていたのが宮脇俊三さんだ。本書はそ…
昔々、日本国有鉄道ーー通称国鉄という公共企業体があった。今のJR各社の前身なわけだが、今では考えられないようなローカル線を(主に政治的な要素をはらんで)多数抱えて、経営が傾き今に至るわけだ(このあたり諸説あるがとりあえずはこんな理解で十分…
宮脇さんの鉄道紀行は読むと妙に腹がへる。 以前に読んだインド鉄道紀行(角川文庫)も食い物の話があっさりとしか書いてないのに、出てくるカレーといいポタージュスープといい妙に旨そうに見えてくるのが不思議である。本書に出てくる食べ物も実際に食べた…