伊達要一の書棚と雑記

伊達要一の読んだ本の紹介と書評、それと雑記

頭文字「あ」の作者

イギリス帝国の歴史(秋田茂/中公新書)

ヴィクトリア朝ロンドンと言えばイギリスの「黄金時代」である。この呼び方は知らなくてもシャーロック・ホームズの活躍した時代と言えばピンと来るかもしれない。TRPG好きでいえば、クトゥルフ神話TRPGでもこの時代をテーマにした「クトゥルフ・バ…

世紀の空売り(マイケル・ルイス、東江一紀 訳/文春文庫)

リーマンショックというと、ぼくにとってはなにげに感慨深いものがある。いってみれば、ぼくが諸事情により傘貼り浪人のようなマネをしているとき、ちょうどリアルタイムで起きている現象を見ていたのだ。正直、やることもなく不遇をかこっていたが故に朝か…

学問と「世間」(阿部謹也/岩波新書)

「学問」が不当に扱われる世の中である。いきなり何を言うのかと思うかもしれないが、実際問題として大学で学問を修めるにあたり実質的には3年余りしか時間が与えられない(いわゆる「シューカツ」というやつのせいだ)状況は「学問」をなおざりにしている…

ハーメルンの笛吹き男――伝説とその世界(阿部謹也/ちくま文庫)

阿部謹也さんというと、ぼくからするととても微妙な思いを抱えた先生だ。正直なところを言えば早くて中学生、ふつう高校生、遅くても大学生までには「読んでいるべき」であって、三十路を手前にして今更読み始めるということの恥ずかしさというのがどうして…

決戦下のユートピア(荒俣宏/文春文庫)

博学で知られる著者による第二次大戦下の日本におけるひとびとの暮らしを面白おかしく綴った一冊。 ぼく自身ミリヲタとして非常にアウトサイダーなヤツでありまして、兵器の話だとか戦術の話よりも、末端の飯炊き兵のはなしだとか輜重輸卒のはなしが大好きな…